ジャック・ラッセル・テリアの特徴や性格は?飼い方・歴史・飼育費用・ケア方法を解説

「スーパードッグ」「アスリートドッグ」と呼ばれる犬種界一の優れものがジャック・ラッセル・テリアです。

小さな体から溢れ出すパワーに圧倒されることもありますが、スポーツやアウトドアなどどんなことも家族と一緒に楽しめるジャック・ラッセル・テリアの魅力に注目してみましょう。

ジャック・ラッセル・テリアとは

ジャック・ラッセル・テリアはまさに「アスリート」という言葉を体現した犬種です。

この犬種の特徴を海外では

  • 24時間走り続けることができる犬
  • 疲労という言葉を知らない犬
  • 内面は18歳の男の子
  • オリンピック級のアスリート

などと表現しています。

性格は

  • 明るく陽気でハイテンション
  • 社交的
  • ポジティブ
  • 好奇心旺盛で大胆不敵
  • 自己主張がはっきりとしている
  • 我が強い
  • 頑固

ペットショップで見かける生後2,3カ月の子犬は、手のひらに乗るほどに小さく、か弱いので、このようなパワフルな印象とは程遠く思えますが、成長と共にこの表現を誰もが実感します。

あまりにパワフルや体力がありあまり上に、知能の高さは人間の7歳児相当ともいわれ、犬種界のトップクラスです。

実はジャック・ラッセル・テリアには海外で「デビルドッグ」という悪名もつけられています。これはあまりにパワフルで元気すぎること、知能の高さゆえに手の込んだイタズラをすること、初心者ではしつけに手を焼くことが理由です。

プロのドッグトレーナーでさえジャック・ラッセル・テリアのしつけには相当な苦労をするといわれるので、家族に迎える場合は、あらかじめドッグトレーナーに相談をして、計画的にトレーニングを受けてゆきましょう。

サイズ・毛色・体重など

JKCの定めるジャック・ラッセル・テリアのサイズ基準は

  • 理想体高 25~30cm
  • 体重 体高5cmに1kgが相当

つまり体高25cmの犬の体重は約5kg、体高30cmの犬の体重は約6kgとなります。

体重は他小型犬と変わりがありませんが、ジャック・ラッセル・テリアは筋肉が大きく発達し、脂肪が少ないまさにアスリート体形です。抱き上げた時はどっしりとした重量感があります。

毛色は

JKCではホワイトが優勢でなければならず、ブラックあるいはタンのマーキングがある。タン・マーキングはごく明るいタンからたいへん濃いタン(チェスナット)まである。

このように定められています。日本ではレッド&ホワイトと呼ばれる白茶色が人気です。

被毛は

短いスムースコートと固い手触りのブロークン(ラフ)との2つのタイプがあります。スムースコートはお手入れが簡単な反面抜け毛が多く、ラバーブラシなどでブラッシングが欠かせません。ブロークンと呼ばれるタイプは抜け毛がほとんどありませんが、1,2か月に一度はカットが必要です。ブロークンの毛質はテリア種特有の固いもので、ハサミやバリカンを使わずに引き抜く特殊な技法を用いるとテリア種特有の精悍なスタイルに仕上がります。

ジャック・ラッセル・テリアの歴史

ジャック・ラッセル・テリアはイギリスでジョン・ラッセル牧師により計画的に作出された犬種です。1800年代にはキツネや他の獲物を追うにはフォックス・ハウンドが活躍していましたが、さらに猟の成果を上げようと巣穴に躊躇せずに潜り込んだり、獲物をどこまでも追い立てることの出来る犬を作出しようと牧師はフォックス・テリアの血統の改良に取り組み新種の犬を作出しました。

新たな犬種はこれまでの猟犬に比べ体高が低く、機敏で、大胆不敵な性格、そのうえ獲物を負い始めると決してあきらめることのない執念と体力とまさに理想のすべてを身に着けた犬種がジャック・ラッセル・テリアです。

その後、ジャック・ラッセル・テリアは欧米やオーストラリアの広大な牧場で牧羊犬として活躍をしたり、数々のドッグスポーツやアジリティの世界大会で華々しい活躍をし注目を浴びます。

日本では1994年に公開された映画「マスク」で主人公のパートナーとして登場したことをきっかけで注目を浴びます。それまでの日本で見かける小型犬とまるで異なるパワフルな犬種は一大ブームを巻き起こし、一気に人気犬種の仲間入りを果たしました。

ジャック・ラッセル・テリアの飼育頭数

JKCの統計によるジャック・ラッセル・テリアの飼育頭数は

年度飼育頭数ランキング
2021 3,473 16位
2020 3,222 18位
20193,34317位
20183,46418位
20173,65317位
20164,11516位

映画「マスク」が公開された直後に日本に初登場した時点が飼育頭数のピークとなり、その後は飼育頭数は一定数で前後しています。

ジャック・ラッセル・テリアはしつけや運動など家族が担う役割も多く、初心者向け、誰にでも飼いやすい犬種ではありません。だからこそ犬好き、ドッグスポーツ好きな方にこそ愛されベストパートナーになることができます。

ジャック・ラッセル・テリアの年間飼育費用

実際にジャック・ラッセル・テリアと暮らす場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか?

一か月(単位:円)一年 (単位: 円)
ドッグフード3,00036,000
トイレ用品1,00012,000
トリミング※5,000※60,000
ペットホテル30,000
ペット用品2,00024,000
医療費30,000
合計11,000192,000

※医療費(混合ワクチン、フィラリア予防、ノミダニ予防費用で算出)

※平均飼育費用であり、与えているフードやホテル・トリミングの利用頻度により個人差があります

※算出方法は、コチラをご覧ください。

ジャック・ラッセル・テリアは、食欲旺盛でスキキライもなく何でもよく食べてくれますがあくまでも小型犬ですから体重管理は必須です。ドッグフードの一か月の消費目安3㎏ほどです。食欲のままに与えてしまと肥満に陥るので注意しましょう。

トリミングはブロークンの場合の目安です。被毛を引き抜く特殊な技法を希望する場合、費用が上記より高額になります。スムースコートは自宅シャンプーで十分にケアができます。爪切りや耳掃除を嫌がる場合はトリミングショップ単品メニュー(1回500円程度)の利用をお勧めします。

ジャック・ラッセル・テリアのケア

ジャック・ラッセル・テリアとの暮らしで習慣化すべきお手入れは

【毎日】

  • 歯磨き、デンタルケア

歯ブラシ、飲み水に混ぜるタイプ、歯に塗るジェルタイプなど様々な製品があります。愛犬の性格や口内の状況、使い勝手の良さで選びましょう。

健康な状態の歯は白く、艶があります。歯の根元や表面が茶色や緑に変色している場合は、早急に動物病院を受診しましょう。

【2、3日に一度】

  • ブラッシング
  • 耳掃除

短毛種ですが、抜け毛は多いのでこまめなブラッシングが欠かせません。ブラッシングにはラバーブラシ(ゴム製のブラシ)や獣毛ブラシがおすすめです。

垂れた耳は通気性が悪く、内部で雑菌の繁殖が進みがちです。数日おきの拭き掃除で、耳内部を清潔に保ちましょう。

臭いや汚れは外耳炎のサインです。症状がある場合は早めに動物病院の受診を。

【月に一度】

  • 爪切り
  • 肛門腺しぼり
  • シャンプー
  • カット(ブロークンの場合)

シャンプーは月に1度が目安です。シャンプー後は全身の水分をしっかりと取り除いてあげましょう。

ジャック・ラッセル・テリアのまとめ

常に元気いっぱいでパワフルなジャック・ラッセル・テリアと暮らしていると、家族も自然と明るく陽気で元気な気持ちになれること間違いなしです。運動やアウトドアを愛犬と一緒に楽しんだり、愛犬と新しい趣味を見つけたりとアグレッシブに取り組んでゆきましょう。

執筆 :ライター 大谷

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