ペットの飼育頭数は、15歳未満の子供の数を上回っている。こうした現象が起こった背景や子供の数と犬猫の飼育頭数の推移をデータで解説します。
ペットが子供よりも増えている理由
全体の犬猫飼育頭数をみると、2024年には1,595万頭に達し、これは15歳未満の子どもの人口1,401万人を上回っています。
このようにペットが子供の数を上回る現象は、少子高齢化や核家族化が進行進行に伴い、ペットが精神的支えや癒しを与えてくれる存在となっていることが分かります。
子供の数とペットの飼育頭数の推移を比較
最近話題になっていますが、以前からペットの方が多いのは知っていましたか。
子供とペットの数は以下の通りです。
年度 | 子供 | 犬猫計 | 犬 | 猫 |
2005年 | 1759 | 2314 | 1306 | 1008 |
2010年 | 1684 | 2147 | 1186 | 961 |
2013年 | 1649 | 1712 | 871 | 841 |
2014年 | 1633 | 1663 | 820 | 843 |
2015年 | 1595 | 1629 | 799 | 830 |
2016年 | 1588 | 1634 | 801 | 833 |
2017年 | 1571 | 1635 | 768 | 867 |
2018年 | 1553 | 1647 | 762 | 885 |
2019年 | 1533 | 1634 | 758 | 876 |
2020年 | 1503 | 1597 | 734 | 863 |
2021年 | 1493 | 1606 | 711 | 895 |
2022年 | 1465 | 1589 | 705 | 884 |
2023年 | 1435 | 1591 | 684 | 907 |
2024年 | 1401 | 1596 | 680 | 916 |
子供とペットの数は、年々差が広がっています。
年度 | 犬と子供の差 |
2014年 | 30 |
2015年 | 34 |
2016年 | 46 |
2017年 | 64 |
2018年 | 94 |
2019年 | 101 |
2020年 | 94 |
2021年 | 113 |
2022年 | 124 |
2023年 | 156 |
2024年 | 195 |
参照元:総務省、ペットフード協会
総務省とペットフード協会の数値を基に掲載しています。2021年にペットフード協会の統計データの算出方法が代わり、2013年分から遡って新たな基準で公開されています。
■従来の計算方法
全世帯推計数×全世帯 飼育率×全世带 平均頭数=総頭数
■今回改定の計算方法
単身世帯推計数×単身世帯 飼育率×単身世帯平均頭数=単身世帯 総頭数
2人以上世帯推計数×2人以上世帯飼育率×2人以上世帯平均頭数×2人以上世帯総頭数
飼育頭数については、こちらの記事をご覧ください
子供と犬の比較
注意しなければいけないのは、実はペットの数は分からないということです。犬は登録義務がありますが猫にはないため、正確な数値は分かりません。
ペットフード協会のように算出基準が変わると過去の数値と現在の数値が乖離してしまいます。そのため、正確な傾向をみるために子供と犬の比較を確認します。
子供と犬の推移は、年々差がなくなっているのが分かります。
年度 | 子供 | 犬 |
1960年 | 2843 | 190 |
1965年 | 2553 | 236 |
1970年 | 2515 | 289 |
1975年 | 2722 | 319 |
1980年 | 2750 | 317 |
1985年 | 2603 | 343 |
1989年 | 2320 | 372 |
1990年 | 2249 | 388 |
1991年 | 2190 | 391 |
1992年 | 2136 | 405 |
1993年 | 2084 | 411 |
1994年 | 2041 | 414 |
1995年 | 2001 | 422 |
1996年 | 1969 | 479 |
1997年 | 1937 | 513 |
1998年 | 1906 | 542 |
1999年 | 1874 | 564 |
2000年 | 1847 | 577 |
2001年 | 1828 | 593 |
2002年 | 1810 | 608 |
2003年 | 1790 | 626 |
2004年 | 1773 | 639 |
2005年 | 1759 | 647 |
2006年 | 1743 | 663 |
2007年 | 1792 | 673 |
2008年 | 1717 | 680 |
2009年 | 1701 | 688 |
2010年 | 1684 | 677 |
2011年 | 1670 | 685 |
2012年 | 1659 | 678 |
2013年 | 1649 | 674 |
2014年 | 1633 | 662 |
2015年 | 1595 | 652 |
2016年 | 1588 | 645 |
2017年 | 1571 | 632 |
2018年 | 1553 | 622 |
2019年 | 1533 | 615 |
2020年 | 1503 | 610 |
2021年 | 1493 | 609 |
2022年 | 1465 | 606 |
2023年 | 1435 | 605 |
参照元:年次統計、ペットフード協会
まとめ
今回は、子供の数とペットの数について解説いたしました。数値をみると子供犬の数は減少しており、猫の数は横ばいですが、今後は猫も減少していくでしょう。
子供やペットの数が減少することで、経済や医療、食事面にも影響が及ぶことが予想され、人間とペット双方がより良い暮らしを送るための知恵が求められています。
執筆:equall編集部
公式LINE