目次
ビション・フリーゼとは
真っ白なアフロヘアが印象的なビション・フリーゼ。温厚で甘えん坊な性格から「ぬいぐるみのよう」「綿あめのよう」とその愛らしさを表す言葉がピッタリと当てはまります。抜け毛や体臭も少なく飼いやすいと人気のビション・フリーゼの魅力に注目してみましょう。
ビション・フリーゼの特徴
ビション・フリーゼは元来の愛玩犬種ならではの性格で、小さな子供から年配の方まで誰とでも仲良く暮らすことができる犬種です。
性格は
- 温厚
- 控えめ
- シャイ
- 甘えん坊
- 遊び好き
- 攻撃性はない
外見がとてもよく似ていることからプードルと同種と考えられがちですが、プードルは水辺の狩猟を担う犬種で高い運動機能を持ち、活発で聡明、アジリティやスポーツ、フリスビーも大得意です。一方のビション・フリーゼは外見は似ているものの元来の愛玩犬で、プードルのような高い運動能力や知能はなく、温厚でのんびりとしたタイプです。スポーツよりもドックカフェやのんびりとした散歩を好みます。
被毛は
抜け毛はほぼありませんが、1,2か月の1度程度のカットが必要です。ビション・フリーゼといえばアフロスタイルですが、このスタイルは数年かけて計画的に作り上げるもので、すべてのビション・フリーゼが自然とアフロスタイルになるわけではありません。
ビション・フリーゼは週に数回のブラッシングが欠かせませんが、ペットとして暮らす中でブラッシングの手間を軽減するには、ペットカットと呼ばれる短く切りそろえるスタイルもオススメです。
運動量は
激しい運動や長時間の運動(スポーツやアジリティなど)、厳しい訓練は不向きです。ただ朝夕の散歩や休日のドッグラン、ドッグカフェなどへの外出は積極的に行い気分転換、健康維持に努めましょう。
サイズ・毛色・体重など
JKCの定めるビション・フリーゼのサイズ基準は
- 体高 25cm~29cm
- プロポーションの調和が取れており、性差が明白な場合は、牡では体高が1cmまで高いもの、牝では体高が2cmまで低いものは許容される。
- 体重 サイズの釣り合いが取れた約5kgである。
ビション・フリーゼはたびたびプードルと勘違いされることがありますが、上記の基準をみてもわかるようにトイ・プードルに比べ一回り大柄で骨格もしっかりとしています。
毛色は
純白のみです。生後数か月までは体の一部のクリーム色がかった毛色が混ざっていることもあります。
純白の被毛に真ん丸で真っ黒な目と鼻がよりこの犬種の愛らしさを引き立てています。
ビション・フリーゼの歴史
ビション・フリーゼはルネッサンス時代にイタリアからフランスに持ち込まれ 、 17~18世紀に多くの著名な画家が王や貴族の寵愛を受けるビション・フリーゼの姿を描いています。
しかし第 1次世界大戦及び第2次世界大戦後にビション・フリーゼはほぼ消滅してしまったものの、その後一部の熱心な愛好家がビション・フリーゼの個体数を増やそうと取り組み、絶滅の危機を回避しました。
現在でもヨーロッパを中心に知名度は高いものの、個体数は大変少なく、日本国内の飼育頭数も数えるほどといわれています。
日本では1990年代の終わりから2000年代にかけてペットブーム、プードルブームやSNSなどをきっかけに注目を集めるものの、個体数が少ないこと、プードルよりも大柄なことから爆発的な頭数増加にはつながらず、一部の愛犬家やプロトリマーの間で愛される犬種です。
ビション・フリーゼの飼育頭数
JKCの統計によるビション・フリーゼの飼育頭数は
- 2023年 5,788頭 12位
- 2022年 3,974頭 16位
- 2021年 3,466頭 17位
- 2020年 2,849頭 21位
- 2019年 2,531頭 23位
- 2018年 2,168頭 24位
- 2017年 2,349頭 23位
- 2016年 2,409頭 22位
<飼育頭数推移>
2019年から増加を続けています。
<ビション・フリーゼの飼育割合>
2023年:1.9%
※飼育頭数の登録数割合
CMやメディアにもたびたび登場し、インパクトのあるアフロヘアで注目を集めるビション・フリーゼですが、国内では繁殖を手掛ける専門家の数はごくわずかです。
ビション・フリーゼはプードルに比べ性格が温厚で運動量も少なく、初めての方でも飼いやすい犬種です。家族に迎えたい場合は、長期計画を立て専門店やブリーダーへの相談をオススメします。
ビション・フリーゼの年間飼育費用
実際にビション・フリーゼと暮らす場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか?
一か月(単位:円) | 一年 (単位: 円) | |
ドッグフード | 3,000 | 36,000 |
トイレ用品 | 1,000 | 12,000 |
トリミング | 8,000 | 96,000 |
ペットホテル | 30,000 | |
ペット用品 | 2,000 | 24,000 |
医療費 | 30,000 | |
合計 | 14,000 | 228,000 |
※医療費(混合ワクチン、狂犬病予防接種、フィラリア予防、ノミダニ予防費用で算出)
※平均飼育費用であり、与えているフードやホテル・トリミングの利用頻度により個人差があります
※算出方法は、コチラをご覧ください。
ビション・フリーゼは偏食、少食気味なタイプが多く食事選びに手がかかることがあります。一か月のドッグフード消費量の目安は2,3㎏です。
食へのこだわりは強いものの、安価な嗜好性重視のドッグフードを主食にするとますます偏食が進みかねないので、食事は品質、栄養バランスを最重視で選んでゆきましょう。
トリミングはシャンプー、カットで7000~10000円ほどが相場です。毛玉やもつれがあると追加料金が生じる場合があるので、日ごろから自宅でのブラッシングを心掛けておきましょう。
ビション・フリーゼのケア
ビション・フリーゼとの暮らしで習慣化すべきお手入れは
【毎日】
〇歯磨き、デンタルケア
歯ブラシ、飲み水に混ぜるタイプ、歯に塗るジェルタイプなど様々な製品があります。愛犬の性格や口内の状況、使い勝手の良さで選びましょう。
健康な状態の歯は白く、艶があります。歯の根元や表面が茶色や緑に変色している場合は、早急に動物病院を受診しましょう。
【2、3日に一度】
〇ブラッシング
〇耳掃除
ビション・フリーゼは抜け毛はほぼありませんが、週に数回はスリッカーブラシで被毛の根元からしっかりとブラッシングをしましょう。ビション・フリーゼの被毛は絡まりやすく、毛玉になりやすい毛質で、特に脇や内股、後肢は念入りなブラッシングが欠かせません。
垂れた耳は通気性が悪く、内部で雑菌の繁殖が進みがちです。数日おきの拭き掃除で、耳内部を清潔に保ちましょう。
臭いや汚れは外耳炎のサインです。症状がある場合は早めに動物病院の受診を。
【月に一度】
〇爪切り
〇肛門腺しぼり
〇シャンプー、カット
シャンプーは月に1度が目安です。ドライヤー中はブラシも同時に使用し、被毛を伸ばすようにブローをします。
ビション・フリーゼといえばアフロスタイルですが、アフロに仕上げるには半年~一年ほど計画的に被毛を伸ばしながらカットスタイルを整えてゆきます。トリマーと相談しながら、かわいいアフロを目指してみるのもオススメです。
ビション・フリーゼとお出かけする方法
ペットと一緒に行ける施設
ペットと一緒に行ける施設にも色々な種類があります。
愛犬家の定番であるドッグランや公園・ドッグカフェ・ペットイベント・複合施設・宿泊施設(温泉)だけではなく、ショッピングセンター・テーマパーク・キャンプなど最近は様々な施設がペットと一緒に楽しめるようになってきました。
特に犬同伴OKのカフェは、新型コロナウィルスの影響で増えたように感じます。
企業や店舗が新しいお客さんの獲得策としてペット連れも来店できるようになってきており、この流れは加速するのではないかと考えられます。
また、ペットの種類や大きさによって行ける場所も変わってきますので、事前に調べてからお出かけするようにしましょう。
車移動・タクシーの注意点
ペットと車でお出かけする際は、温度調整を忘れずに行うようにして下さい。特に夏は、熱中症になりやすいので注意が必要です。
車の中に犬を置いて出かけるのもNGです!
少しの時間だけだからと・・と油断しないようにしましょう。
最近では、ペット用のシートもあり、室内をペットが快適に過ごせるようなグッズも増えておりますので、活用するとより安心なお出かけに繋がります。
車でお出かけをする際には、しつけが必要と言われますが、お出かけする前にしつけをする事は、車の中だけでなく、ドッグカフェや宿泊施設での行動にも役立ちます。
そして、意外と飼い主さんが忘れてしまっている重要ポイントが、目的地までの時間と休憩ポイントを把握しておく事です。
近場であれば良いですが、遠出する場合には、必ず事前に調べておきましょう。
電車移動の注意点
電車移動する際は、犬の体が隠れるバッグやキャリーに入れる必要があります。
電車は、車と違いペットが嫌いな方やアレルギーを持つ方もいます。
キチンとマナーを守った上で乗車するようにしましょう。
また、各鉄道会社でペット向けのルールが異なります。詳しいルールについては、以下の記事をご覧ください。
バス移動の注意点
バス移動する際は、犬や猫の体が隠れるバッグやキャリーに入れる必要があります。
バスは、車と違いペットが嫌いな方やアレルギーを持つ方もいます。
キチンとマナーを守った上で乗車するようにしましょう。
また、各バス会社でペット向けのルールが異なります。詳しいルールについては、以下の記事をご覧ください。
飛行機移動の注意点
ペットと一緒に旅行へ行きたい!と思っている方が沢山いると思います。
そもそも飛行機に乗れるのか?どのように手続きすればいいのか?誰も教えてくれないので分からない。と悩んでいる方のお力になれれば思い解説したいと思います。
結論から言いますと・・ペットと飛行機に乗って旅行できます!
但し、種類や健康状態などによっては搭乗が出来ない場合もあるので、事前にご確認ください。
お出かけ先での注意点
ペットはいつもと違う場所に行くと、不安や緊張状態になってしまい自宅とは違う行動をとる可能性もあります。
特にペット向けの施設は、様々な種類のペットが来ているので、ペットから目を離さないようにしましょう。
もしもの時の為に、鑑札や迷子札も準備しておきましょう。
最近では、迷子になった時にすぐ見つける手段としてApple社のAirTagを活用する事もおすすめです。
ペットと楽しめるイベント情報
ペットのイベントは様々な種類があり、その楽しみ方も多様化しております。
ペットイベントは、外出する機会が多い犬向けイベントが多いですが、外出が難しい猫ちゃん向けのイベントは、飼い主さんが集まり買い物をする場としてイベント(にゃんだらけ等)が開かれており、犬向けのイベントではワンちゃん参加型のイベント(イヌリンピック,エクストリームなど)や買い物を楽しむイベントがあります。
イベントを最大限に楽しむコツとしては、事前のリサーチが重要です。
イベントの開催時期や参加する人数、どんなショップが出店するのかを把握してから参加するようにしましょう。
イベントの情報を調べる方法は、イベント公式サイトの他にSNSやYouTubeを活用するのがおすすめです。
またイベントのマナーを守って楽しむ事で、参加者の皆さんが心地よくイベントに参加する事できますので、うんちやおしっこの処理や犬同士の挨拶の仕方など家族である愛犬の飼い主として守るようにしましょう。
ビション・フリーゼのまとめ
まるで「綿菓子」といわれるかわいらしさ満点な外見と温厚で控えめ、甘えん坊な性格で人気を集めるビション・フリーゼ。愛犬とカフェやお洒落、インドアなライフスタイルをと考えている方にオススメな犬種です。
執筆 :ライター 大谷
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