ラブラドールレトリバーの基礎知識を学ぼう!飼い方・歴史・飼育費用・ケア方法を解説

ラブラドールレトリバーとは

賢く、優しく、忠実な犬といえばラブラドールレトリバーと誰もが思い浮かべるでしょう。ラブラドールレトリバーの人気ぶりは世界各国の人気ランキングでもトップクラスです。家族として、友人として、最高のパートナーとして、たくさんの幸せをもたらしてくれるラブラドールレトリバーの魅力に注目してみましょう。

ラブラドールレトリバーの特徴

ラブラドールレトリバーといえば日本では盲導犬として活躍する姿が印象的で、ペットとして目にする機会は減りつつあります。でもアメリカでは長年にわたって人気犬種ランキング1位を保ち、ペットとして愛される犬種の代表格です。

ラブラドールレトリバーの特徴は

  • 7歳児相当ともいわれる高い知能
  • 優れた身体能力
  • 撥水性のある短い被毛
  • 大きく垂れた耳

性格は

  • 温厚
  • 社交的
  • 好奇心旺盛
  • テンションが高い

ラブラドールレトリバーは何歳になっても子犬のような無邪気さを持ち続けます。

知能が高い犬種ゆえに、イタズラも悪知恵が働きすぎることもありますが、持ち前の明るさでその場を和まされてくれます。

ただラブラドールレトリバーのチャームポイントでもある大きな口は、誤飲事故をたびたび起こすので注意が必要です。好奇心から室内にあるものを飲み込んだり、遊びの最中にボールを丸のみすることもあります。

ラブラドールレトリバーは生後3歳ほどまでは大変なパワフルさを見せ、時に飼い主でも持て余すほどです。好奇心が旺盛で遊び好きな性格から、通行人や他犬、自転車に飛びついたり、追いかけたりという問題行動も多いので、生後1年の間は日々トレーニングに取り組みましょう。

サイズ・毛色・体重など

JKCの定めるラブラドールレトリバーのサイズ基準は

  • 牡:56~57cm 
  • 牝:54~56cm

現在は体重の規定は撤廃されていますが、ラブラドールレトリバーの一般的なサイズは20~30㎏ほどです。メスは20㎏前後と小柄で、オスは25㎏以上と大柄になります。ラブラドールレトリバーは水辺の狩猟を担っていた歴史があることからもわかるように、寒さ対策も兼ねて皮下脂肪がつきやすい体質をしています。そのうえ、食欲旺盛な犬種なので太りやすく、中には日常生活に支障をきたすほどの肥満になるタイプもいます。

本来のラブラドールレトリバーは、腰がくびれ、後ろ足の筋肉が大きく発達した引き締まったボディラインが理想的です。十分な運動と食事管理を心がけることが欠かせません。

毛色は

  • イエロー
  • ブラック
  • チョコレート
  • レバー

チョコレートやレバーは比較的新しい毛色で、まだまだ頭数は少なめです。この2色を親とする場合の交配は先天的な遺伝性疾患を回避するためにペアになる相手の毛色にも注意が必要です。

被毛は短毛のみです。

ラブラドールレトリバーの歴史

ラブラドールレトリバーはニューファンドランド沿岸の漁師町で輩出されたといわれています。この地域では、漁師の手伝いをしたり、水難救助で活躍する犬が数多く輩出されています。

この地域で誕生したとされる犬種の多くは、撥水性のある特徴的な被毛とカワウソのような水かきのある足、カワウソに似た形の尾をもっています。

大変よく似た外見を持つゴールデンレトリーバーと日本では同種扱いをされることもありますが、それぞれの起源はまるで異なり、共通する点は「retriever」という名前の由来でもある「運搬」を担っていたという部分だけです。

ラブラドールレトリバーは、比較的歴史が浅い犬種で、犬種認定も1916年に設立された団体が始まりです。

日本では1980年代にゴールデンレトリーバーとラブラドールレトリバーの2犬種を筆頭とする大型犬の爆発的なブームが起こり、一躍人気犬種となりました。その後、盲導犬や災害救助犬、セラピードッグとして活躍の場を広げています。

ラブラドールレトリバーの飼育頭数

JKCの統計によるラブラドールレトリバーの飼育頭数は

年度飼育頭数ランキング
2021 5,294 13位
2020 5,101 13位
20194,77412位
20184,14615位
20174,26615位
20163,90417位

ラブラドールレトリバーは大型犬ゆえに広い生活空間や十分に運動できる環境、自家用車での移動とスムーズに暮らすために様々な制約が生じます。そのため、大型犬ブーム終焉後は徐々に飼育頭数が減少を続けています。

ただここ数年で、アウトドアやアジリティ、サーフィンやランニングなどの活動を一緒に楽しめる犬種として再度注目を浴び始めています。

ラブラドールレトリバーの年間飼育費用

実際にラブラドールレトリバーと暮らす場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか?

一か月(単位:円)一年 (単位: 円)
ドッグフード5,00060,000
トイレ用品2,00024,000
トリミング
ペットホテル30,000
ペット用品2,00024,000
医療費30,000
合計9,000168,000

※医療費(混合ワクチン、フィラリア予防、ノミダニ予防費用で算出)

※平均飼育費用であり、与えているフードやホテル・トリミングの利用頻度により個人差があります

※算出方法は、コチラをご覧ください。

ラブラドールレトリバーは、食欲旺盛なタイプが多いもののドッグフードの一か月の消費目安は15㎏ほどです。食欲のままに与えてしまと肥満に陥るので注意しましょう。

大型犬ですが、自宅でのシャンプーやお手入れも難しくありません。ただ抜け毛は多いので、換毛期はトリミングショップの利用をおすすめします。

ラブラドールレトリバーのケア

ラブラドールレトリバーとの暮らしで習慣化すべきお手入れは

【毎日】

  • 歯磨き、デンタルケア

歯ブラシ、飲み水に混ぜるタイプ、歯に塗るジェルタイプなど様々な製品があります。愛犬の性格や口内の状況、使い勝手の良さで選びましょう。

健康な状態の歯は白く、艶があります。歯の根元や表面が茶色や緑に変色している場合は、早急に動物病院を受診しましょう。

【2、3日に一度】

  • ブラッシング
  • 耳掃除

短毛種ですが、抜け毛は多いのでこまめなブラッシングが欠かせません。ブラッシングにはラバーブラシ(ゴム製のブラシ)や獣毛ブラシがおすすめです。

垂れた耳は通気性が悪く、内部で雑菌の繁殖が進みがちです。数日おきの拭き掃除で、耳内部を清潔に保ちましょう。

臭いや汚れは外耳炎のサインです。症状がある場合は早めに動物病院の受診を。

【月に一度】

  • 爪切り
  • 肛門腺しぼり
  • シャンプー

シャンプーは月に1度が目安です。シャンプー後は全身の水分をしっかりと取り除いてあげましょう。

ラブラドールレトリバーのまとめ

いつまでも子犬の頃と変わらない無邪気なままでいてくれるラブラドールレトリバーは、家族の中心になり、たくさんの笑顔をもたらしてくれる存在です。大きな体ゆえに手がかかると感じることもありますが、それ以上の幸せを必ず感じさせてくれます。

執筆 :ライター 大谷

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