認定NPO法人 捨て猫をなくす会

認定NPO法人 捨て猫をなくす会

このコラムでは、動物に関わっていらっしゃる方にお話を伺い、その活動や思いを紹介します。 今回は、30年余り猫を保護する活動に携わり、ご自身の多くの時間を活動に充てている 鈴木美晴(すずきみはる)さん、認定NPO法人 捨て猫をなくす会 会長、に伺いました。

はじめたきっかけ

◆「捨て猫をなくす会」は2006年にNPO法人化されています。でも、それ以前から美晴さんは猫を保護する活動を行っていらっしゃいます。はじめたきっかけは何だったのでしょうか?

美晴さん:平成が始まった頃でしょうか。路上で死んでいるネコがとても多かったのです。捨てられて衰弱してしまったり、車にひかれてしまったり。そんな風に死んでしまう猫をゼロにしたい、という思いではじめました。最初は路上にいるネコを保護して、家でペットのように世話をしました。

そのうち保護する頭数が増えていき、猫専用住居の猫舎を建築して、現在は常時120匹ほどの猫を世話しています。

「捨て猫をなくす会」の活動

「捨て猫をなくす会」の活動を教えてください。

美晴さん:「捨て猫をなくす会」は、TNR活動を専門におこなっています。 TNRとは、T(trap)捕獲して、N(neuter)避妊手術を行い、R(return)元の場所にもどすことです。 TNRの猫は不妊手術をした証として、手術時に耳をV字にカットします。見た目が痛々しいと思う方もいらっしゃいますが、 不妊手術したかどうか見ただけではなかなかわかりません。何度も捕獲され、麻酔をかけられ、お腹を開かれることが無いよう、 一目でわかる目印としてカットします。最初に捕獲され、全身麻酔をされている時に耳カットするので、 猫にとって負担の少ない方法とされています。TNR をすることで、捨てられたり、殺処分される猫が減るのです。

譲渡会は開催しません

猫舎では常時120匹ほどの猫がいると聞きましたが、譲渡会など行っているのですか?

美晴さん:譲渡会は開催しません。譲渡会を開催する団体が富士市内や静岡県内にあるので、 そういった団体に預けて譲渡が成立することはあります。乳離れしていない子猫にミルクを与えて育てる 「ミルクボランティア」活動をされてる方もいらっしゃいます。譲渡会を開催する団体やネコカフェの存在など、 猫を保護する活動は細分化して、多くの人が関わっています。

一日のスケジュール

毎日お忙しく過ごしていらっしゃいますが、一日のスケジュールを教えてください。

美晴さん:朝の2時から5時まで猫舎で餌やり、ネコ砂の取換え、清掃などをします。 そのあと自宅へ戻って家事をします。そして8時に出勤して5時まで勤務です。それから、毎週月曜日と水曜日の夜は、 ネコ捕獲の仕掛けを設置します。翌日捕獲を確認したら、そのまま動物病院へ連れて行き避妊・去勢手術を受けさせます。

「保護猫」という言葉が一般化

すでに30年以上もの間、保護猫活動をされているんですね。始めた頃と現在と、状況に変化はありますか?

「保護猫」という言葉が一般化して、著名な方の保護猫活動がテレビで紹介されることも珍しくないですね。いろいろな場所でネコカフェも見かけるようになりました。多くの人が保護猫活動に理解を示してくださっています。でも、捨て猫はなかなか減りません。

猫は一度の出産で5-6匹生みます。せっかく生まれた命は大事にしたい。でも、殺処分されるために生まれてくるような子猫が減らない限り、TNR活動は必要だと思います。

どうもありがとうございました。

株式会社コーチョー 公式サイトでコラム公開中https://www.kohcho.co.jp/column

 

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