狆(ちん)基礎知識を学ぼう!飼い方・歴史・飼育費用・ケア方法を解説

狆(ちん) とは

実は狆は列記とした日本犬の一種です。小柄で温厚な性格、体臭が少ないことからとても飼いやすい犬種です。ここ数年で再ブームの兆しのある狆の魅力に注目してみましょう。

狆(ちん) の特徴

狆と聞くと懐かしいと感じる方も多いでしょう。今から40~50年ほど前、狆は国内で盛大なブームのあった人気犬種です。当時を覚えている方は、意外に実際の狆が小さいと思われるのではないでしょうか。実は狆はチワワと同等なほどに小柄です。

性格は

  • 大人しい
  • 温厚
  • 人懐こい
  • 甘えん坊
  • 遊び好き
  • 攻撃性はない

小型犬特有の神経質さや攻撃性はなく、温厚です。3,4歳までは軽やかに飛び回り元気いっぱいに暮らし、その後徐々に落ち着きを見せます。

運動は

長時間の運動や激しいスポーツには不向きで、家族と一緒に朝夕気分転換程度の外出で十分です。ただ遊び好きで社交的な性格なので、ドッグランやもちろんカフェやレジャーに同行することも多いに喜びます。

しつけは

攻撃性や神経質さのない温厚な性格なので、初めて犬と暮らす方でも扱いやすく、しつけもスムーズです。小さな子供との上手に接することができます。ただ狆の骨格は大変華奢で、繊細なので子供と暮らす場合は、子供にも狆の扱い方、抱き上げ方をしっかりと伝えてゆきましょう。

サイズ・毛色・体重など

JKCの定める狆のサイズ基準は

体高 牡:25cm前後 

牝は牡よりやや小さい と定められています。体重は2~3㎏前後で、女性が片手で簡単に抱き上げることのできるサイズです。

毛色は

白地に黒い模様が一般的ですが、ごくまれに茶色の模様を持つタイプも誕生します。顔の模様は頭頂部から鼻にかけてまっすぐ白いブレーズがあります。ただ顔の模様には差異があり、中には半面のみ模様があるタイプなど様々です。

被毛は

定期的なカットは必要なく、日ごろのお手入れはシャンプーのみで十分です。狆の被毛はとても柔らかく細い毛質で、ブラッシングを怠ると毛玉ができる場合もあります。

顔立ちは

狆は中国原産の犬種の血統を受け継いでいることから、鼻が低く、下顎が付きだした顔立ちをしています。

狆(ちん) の歴史

日本原産の犬種として登録されているのの、狆が明らかに他日本犬と異なる外見をしている理由は、血統の由来が中国、韓国にあるからです。古い文献によると732年に韓国(新羅時代377年~935年)から日本の宮廷に献上された犬が狆の祖先であろうと言われています。狆は徳川綱吉時代(1680年~1709年)に江戸城で室内愛玩犬として飼育された記録が残されています。

1613年には英国人キャプテン・サーリスにより英国に持ち帰られ、更に1853年には米国人ペリー提督により狆数頭が持ち帰られ、その内の2頭がビクトリア英国女王に献上されました。

1868年以降、日本では上流社会の婦人層で抱き犬として人気を集め盛大なブームが巻き起こりました。

その後、洋犬や他犬種の人気に押され、数十年にわたって存在感が薄れてしまいますが、ここ数年で再度注目を集めています。

狆(ちん) の飼育頭数

JKCの統計による狆の飼育頭数は

  • 2023年 282頭 40位
  • 2022年 296頭 40位
  • 2021年 259頭 45 位
  • 2020年 315頭 38 位
  • 2019年 352頭 35位
  • 2018年 488頭 32位
  • 2017年 506頭 32位
  • 2016年 583頭 32位

<飼育頭数推移>

2016年から減少傾向です。

<狆の飼育割合>

2023年:0.1%

※飼育頭数の登録数割合

大変温厚で飼いやすい犬種ですが、国内では洋犬人気に押され飼育頭数は減少の一途をたどっていました。

しかしここ数年で、温厚で無駄吠えの少ないことや体臭が薄いことから再評価される機会が増え、徐々に注目度が高まってきています。

狆(ちん) の年間飼育費用

実際に狆と暮らす場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか?

一か月(単位:円)一年 (単位: 円)
ドッグフード2,00024,000
トイレ用品1,00012,000
トリミング4,00048,000
ペットホテル30,000
ペット用品2,00024,000
医療費30,000
合計9,000168,000

※医療費(混合ワクチン、フィラリア予防、ノミダニ予防費用で算出)

※平均飼育費用であり、与えているフードやホテル・トリミングの利用頻度により個人差があります

※算出方法は、コチラをご覧ください。

狆の一か月のドッグフード消費量は2,3㎏が目安です。少食、偏食になり勝ちですが、嗜好性重視ではなく良質で栄養バランスの整ったドッグフードを選びましょう。

狆は毛量がさほど多くないので、シャンプーは自宅でも1時間ほどで終えることができます。

狆(ちん) のケア

狆との暮らしで習慣化すべきお手入れは

【毎日】

〇歯磨き、デンタルケア

歯ブラシ、飲み水に混ぜるタイプ、歯に塗るジェルタイプなど様々な製品があります。愛犬の性格や口内の状況、使い勝手の良さで選びましょう。

健康な状態の歯は白く、艶があります。歯の根元や表面が茶色や緑に変色している場合は、早急に動物病院を受診しましょう。

【2、3日に一度】

〇ブラッシング

〇耳掃除

垂れた耳は通気性が悪く、内部で雑菌の繁殖が進みがちです。数日おきの拭き掃除で、耳内部を清潔に保ちましょう。

臭いや汚れは外耳炎のサインです。症状がある場合は早めに動物病院の受診を。

【月に一度】

〇爪切り

〇肛門腺しぼり

〇シャンプー

シャンプーは月に1度が目安です。シャンプー後はしっかりと乾燥させ生乾きにならないよう注意しましょう。

爪切りを嫌がる場合はトリミングショップや動物病院に依頼しましょう。

狆とお出かけする方法

ペットと一緒に行ける施設

ペットと一緒に行ける施設にも色々な種類があります。

愛犬家の定番であるドッグランや公園・ドッグカフェ・ペットイベント・複合施設・宿泊施設(温泉)だけではなく、ショッピングセンター・テーマパーク・キャンプなど最近は様々な施設がペットと一緒に楽しめるようになってきました。

特に犬同伴OKのカフェは、新型コロナウィルスの影響で増えたように感じます。
企業や店舗が新しいお客さんの獲得策としてペット連れも来店できるようになってきており、この流れは加速するのではないかと考えられます。

また、ペットの種類や大きさによって行ける場所も変わってきますので、事前に調べてからお出かけするようにしましょう。

車移動・タクシーの注意点

ペットと車でお出かけする際は、温度調整を忘れずに行うようにして下さい。特に夏は、熱中症になりやすいので注意が必要です。
車の中に犬を置いて出かけるのもNGです!

少しの時間だけだからと・・と油断しないようにしましょう。

最近では、ペット用のシートもあり、室内をペットが快適に過ごせるようなグッズも増えておりますので、活用するとより安心なお出かけに繋がります。

車でお出かけをする際には、しつけが必要と言われますが、お出かけする前にしつけをする事は、車の中だけでなく、ドッグカフェや宿泊施設での行動にも役立ちます。

そして、意外と飼い主さんが忘れてしまっている重要ポイントが、目的地までの時間と休憩ポイントを把握しておく事です。

近場であれば良いですが、遠出する場合には、必ず事前に調べておきましょう。

ペットとタクシーについて>>

電車移動の注意点

電車移動する際は、犬の体が隠れるバッグやキャリーに入れる必要があります。
電車は、車と違いペットが嫌いな方やアレルギーを持つ方もいます。
キチンとマナーを守った上で乗車するようにしましょう。

また、各鉄道会社でペット向けのルールが異なります。詳しいルールについては、以下の記事をご覧ください。

ペットと電車について>>

バス移動の注意点

バス移動する際は、犬や猫の体が隠れるバッグやキャリーに入れる必要があります。
バスは、車と違いペットが嫌いな方やアレルギーを持つ方もいます。
キチンとマナーを守った上で乗車するようにしましょう。

また、各バス会社でペット向けのルールが異なります。詳しいルールについては、以下の記事をご覧ください。

ペットとバスについて>>

飛行機移動の注意点

ペットと一緒に旅行へ行きたい!と思っている方が沢山いると思います。

そもそも飛行機に乗れるのか?どのように手続きすればいいのか?誰も教えてくれないので分からない。と悩んでいる方のお力になれれば思い解説したいと思います。

結論から言いますと・・ペットと飛行機に乗って旅行できます!

但し、種類や健康状態などによっては搭乗が出来ない場合もあるので、事前にご確認ください。

ペットと飛行機移動を解説>>

お出かけ先での注意点

ペットはいつもと違う場所に行くと、不安や緊張状態になってしまい自宅とは違う行動をとる可能性もあります。
特にペット向けの施設は、様々な種類のペットが来ているので、ペットから目を離さないようにしましょう。
もしもの時の為に、鑑札や迷子札も準備しておきましょう。
最近では、迷子になった時にすぐ見つける手段としてApple社のAirTagを活用する事もおすすめです。

全国対応版!のおでかけスポットはこちら

ペットと楽しめるイベント情報

ペットのイベントは様々な種類があり、その楽しみ方も多様化しております。
ペットイベントは、外出する機会が多い犬向けイベントが多いですが、外出が難しい猫ちゃん向けのイベントは、飼い主さんが集まり買い物をする場としてイベント(にゃんだらけ等)が開かれており、犬向けのイベントではワンちゃん参加型のイベント(イヌリンピック,エクストリームなど)や買い物を楽しむイベントがあります。

イベントを最大限に楽しむコツとしては、事前のリサーチが重要です。
イベントの開催時期や参加する人数、どんなショップが出店するのかを把握してから参加するようにしましょう。
イベントの情報を調べる方法は、イベント公式サイトの他にSNSやYouTubeを活用するのがおすすめです。

最新のペットイベントの情報はこちら

またイベントのマナーを守って楽しむ事で、参加者の皆さんが心地よくイベントに参加する事できますので、うんちやおしっこの処理や犬同士の挨拶の仕方など家族である愛犬の飼い主として守るようにしましょう。

イベントのマナーについてはこちらの記事をご覧ください>>

狆(ちん) のまとめ

小柄で温厚な性格、お手入れも簡単と実はとても飼いやすい犬種が狆です。国内の飼育頭数が減ってしまいなかなか出会う機会がありませんが、初めて犬を家族に迎える方にも安心してオススメできる犬種です。

執筆 :ライター 大谷






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