ペット可賃貸退去費用の相場とは?退去費用を安くする対策方法も

賃貸物件から引っ越しをするときに、気になるのは退去費用ですよね。特にペットを飼っていて、ペットによる傷や汚れがあると退去費用が高額になる場合があるので、退去費用がいくらくらいかかるのか気になる人は多いでしょう。

そこで今回はペット可の賃貸物件の退去費用の相場と、実際のケースをご紹介します。

また、ペット可賃貸の退去費用が高くなってしまう原因と対処法もご紹介しますので、ペットと賃貸物件で暮らす際の参考にしてみてくださいね。

ペット可の退去費用の相場

ペット可の賃貸の退去費用は、ペットを飼っていない場合と比べると高額になりがちです。では、具体的にはいくらくらいかかるのでしょうか?ここではペット可の賃貸で基本的に請求される修繕費から、ペット可の賃貸の退去費用の相場を解説します。

平均的な退去費用

ペット可の賃貸を退去する場合、基本的にペットによる傷や汚れは借主負担で修繕することになります。修繕費がかかるのは、主に「壁紙」と「床」です。

また、仮に壁も床も傷付いていなくても、ペットの「臭い」はどうしても残ってしまうので、消臭作業費がかかります。それぞれの平均修繕費を見てみましょう。

壁紙

  • 6畳:45,000円前後
  • 7畳:50,000円前後
  • 8畳:55,000円前後

フローリング

  • 6畳:100,000円前後
  • 7畳:120,000円前後
  • 8畳:150,000円前後

ハウスクリーニング(臭い消し)

  • ワンルーム・1K:25,000~50,000円前後
  • 1DK・1LDK:40,000~60,000円前後
  • 2DK・2LDK:40,000~90,000円前後

これらはあくまで平均相場なので、大家さん次第で時にはもっと安くなったり、逆に高くなったりすることもあります。それらも踏まえてペット可の賃貸の退去費用の相場を計算すると、平均的な退去費用は家賃プラス10万~20万円となります。

物件数が少なくて犬猫との引越しは大変!ペット可マンション・アパート・戸建の探し方や注意点を物件数データと共に解説

実際にあったペット可賃貸の退去費用の例

ペット可の賃貸物件の相場をご紹介しましたが、退去費用は状況や大家さんの対応次第で大きな差が出がちです。そこでここでは、実際にあったペット可賃貸の退去費用の例を解説します。

ケース①:敷金が返ってきた

まず1つ目のケースは、退去費用が敷金内でおさまり、余ったお金が返ってきた場合です。

  • 部屋の広さ:2LDK
  • 家賃、敷金:137,000円、家賃2ヶ月分(274,000円)
  • ペットの種類、頭数:猫、3匹
  • 修繕費:約170,000円
  • 敷金との差額:約100,000円の返金

ペット可の賃貸の退去費用は高額になりやすいもの。しかし、高額な敷金を先に払っていたり、ペットによる傷や汚れにかなり気を付けて生活していたりした場合、比較的修繕費が安く済みます。預けていた敷金の一部が返ってくる、というケースもあるようです。

ケース②:敷金内でおさまった

2つ目のケースは、修繕費が敷金と同額程度だった場合です。

  • 部屋の広さ:1LDK
  • 家賃、敷金:120,000円、家賃2ヶ月分(240,000円)
  • ペットの種類、頭数:猫、1匹
  • 修繕費:約240,000円
  • 敷金との差額:0円

このケースでは、最終的には敷金と修繕費の差額0円となっていますが、実はその前にフローリングの張り替えとして50万円請求されていたそうです。

しかし、退去の立ち合いの際に「床の張り替えは不要」と言質を取っており、これを主張したことで張り替えではなく補修のみで良いということに。結果、修繕費を敷金内に抑えられる結果となりました。

ケース③:10万円程度

3つ目のケースは相場程度の修繕費がかかった場合です。

  • 部屋の広さ:1K
  • 家賃、敷金:50,000円、0円
  • ペットの種類、頭数:猫、1匹
  • 修繕費:約95,000円
  • 敷金との差額:約95,000円

ペット可なのに敷金無しという物件に住んだ結果です。敷金0円の場合、退去時に10万円以上の高額請求が来る可能性は高くなります。敷金がタダだからといって油断せず、退去費用は貯金しておいた方が良いでしょう。

ケース④:35万円程度

4つ目のケースでは、相場を超える高額請求が来ています。

  • 家賃、敷金:88,000円、家賃2ヶ月分(176,000円)
  • ペットの種類、頭数:犬、1匹
  • 修繕費:約520,000円
  • 敷金との差額:約350,000円の追加支払い

このケースでは、修繕費が50万円を超えており、敷金との差額の約35万円の支払い請求が来ています。しかし、あまりの高額請求に驚いた家主が消費生活センターに問い合わせたところ、「家主に支払い減額を交渉すべき」と言われ、交渉に乗り出したとのことです。

ケース②でもご紹介しましたが、ペットを飼っていたとはいえ、あまりに高額な請求は不当な場合も。その場合は行政や消費生活センター、弁護士に相談してみましょう。

ペット可の退去費用が高くなる原因と対策

ペット可の賃貸は退去費用が高額になりがちですが、その主たる原因と対策方法をご紹介します。対策をとるかとらないかで退去費用に大きな差が出る場合もあるので、普段からできることはしっかりするようにしましょう。

臭いは空気の入れ替えをこまめに

ペットには独特の臭いがあり、壁紙や床にしみてしまうと、たとえ壁や床がきれいでも脱臭作業費が多くかかってしまうことがあります。

ペットの臭いを抑えるためには、空気の入れ替えをこまめにして、ペット専用の脱臭剤などを部屋に設置すると良いでしょう。

傷は爪切りやグッズで防ぐ

猫に壁で爪とぎをされてしまったり、犬がフローリングを走り回ったりと、ペットを飼っていると壁や床に傷が付きがちです。

これらの傷を付けないためには、ペットのこまめな爪切りが有効です。爪切りは壁や床の保護だけではなく、ペットの怪我防止にもなるので、定期的に爪を切るようにしましょう。

また、壁紙保護シートやクッションマット、爪とぎボードなどのグッズを使うのも傷予防に有効ですよ。

まとめ

ペット可賃貸の退去費用は、大家さんの査定によって差が出やすいものの、基本的には家賃プラス10万~20万円程度です。ペットを飼うということで、敷金を多めに支払わなければならない場合が多いですが、退去時に支払う額を抑えることができます。また、ペットの爪や臭いの対策をきちんととることも退去費用を安く抑えるポイントです。退去時に高額な請求をされないように、日頃から部屋の状態を保つ対策をとっておきましょう。

 

 

引っ越しのお見積りをしてみる

 

equall LIFEでは犬が快適に暮らせる物件やお役立ち情報を紹介していますので、参考にしてみてください。

 

執筆:equall編集部

 あなたにオススメ