犬猫のマイクロチップ装着義務化について調査
調査対象:弁護士ドットコムの一般会員で回答が得られた1,223名のうち、犬や猫を飼っている613名(犬のみ293、猫のみ260、両方60)
調査期間:2022年4月20日〜4月26日
1.犬猫へのマイクロチップの装着登録は、迷子になった際の返還にも役立つとされています。これまで犬や猫が迷子になったり逃げ出したりしたことがあるか尋ねると、約3割が「ある」と回答しました。
4.今後、自分の犬や猫にマイクロチップを装着するかについては、「既に装着している」が27.4%と最も多く、次いで「しない」が25.9%、「わからない」が25.6%、「する」が21%と 意見が分かれました。
・「迷子まではなったことはないですが、猫に3回ほど玄関から逃げられたことがあります。家の周りにいたので、何とか確保しましたが、もっと遠くに逃げられたら捕まえることが出来なかったと思います」(犬と猫両方飼っている)
・「先代の猫が5歳の時、家出して2週間ほど帰ってこなかった。マイクロチップを装着していなかったため、より心配だった。帰ってきた時、首輪はちぎれて無くなっていた。もし誰かに保護されるとしたら、マイクロチップの方が確実だと思う」(猫を飼っている)
・「数年前、子どもと公園にいった際に、犬を柵のところにリードで縛っておいた。気付いたらいなくなってしまい、雨の中何時間も探した。自分達で広告を作って電柱等にも貼った。その翌日、警察署から「○○さんのところの犬で間違いないですか』と犬を保護しているという連絡があった。『マイクロチップを入れておいて本当によかった』と、家族で大号泣した。なので、チップはとても役割があると思うし、何かあったら探せるから絶対いいと思います」(犬を飼っている)
・「父がケージ掃除中に庭に放してしまい、抜け出して逃げてしまいました。かなり探し回ったら、奇跡的に保護してくれた人がいて、無事帰ってきました。車通りの多い道ばかりなので、怪我がなかったのは本当に奇跡です」(犬を飼っている)
■ペットに関する問題に詳しい細川敦史弁護士のコメント
今回のアンケートは、マイクロチップに前向きな結果となったように思います。改正法の施行を間近に控え、この話題をニュースで目にする頻度も増えたように思えますし、国や自治体などによる周知が一定程度進んだのだろうと想像します。装着義務は繁殖者に出荷段階で課せられ、一般の飼い主は気にする必要はありません。ただ、飼い主にも情報の登録義務がかかってくることには注意が必要です。
ペットショップで購入した場合は、店側が変更登録の手続きを代行してくれることもあると思いますが、あくまでも買い主に義務があります。また、知り合いなどから譲渡を受ける犬猫にマイクロチップが入っていれば、譲り受けた人の情報に変更しておく必要があります。マイクロチップが入っていても、最新の飼い主情報が登録されていないと、いざというときに、せっかくの効果が発揮されないことになります。
今後、ブリーダーやペットショップを通じて入手するすべての犬猫にマイクロチップが装着されることになります。現状の装着率は20%程度と推計されますが、この割合が年々増えていき、最終的には100%に近づくことになると思われます。今回の法改正によりマイクロチップは犬猫の飼い主の義務として新たに加わりますが、本質的で重要なことは、これまでどおり、終生大切に飼うことに変わりはありません。
細川敦史弁護士プロフィール>>
参照:PR TIMES
執筆:equall編集部