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オールド・イングリッシュ・シープドッグとは
世界的な人気を誇るミュージカル「アニー」に登場し一躍有名になったオールド・イングリッシュ・シープドッグ。大きくてまるでぬいぐるみのような外見は誰からも愛される要素たっぷりです。世界的な人気者オールド・イングリッシュ・シープドッグの魅力に注目してみましょう。
オールド・イングリッシュ・シープドッグの特徴
オールド・イングリッシュ・シープドッグといえば全身を覆う長い被毛で顔まですべて覆ってしまっているので目が見えているの?といわれることもあります。のんびりとした歩様ですが、実は優秀な牧羊犬で外見のイメージとは違い相当な運動が欠かせません。
長く豊富な被毛は雨風や外的から身を守る役目をはたしていて、屋外で使役をこな上で必要不可欠な特徴です。
性格は
- 落ち着きがある
- 飼い主には従順
- 飼い主以外とは距離を置く
- 独立心が強い
- 頑固
- 機嫌を損ねると扱いにくい
大きな体の頑固者という表現がオールド・イングリッシュ・シープドッグにはピッタリです。一見ぬいぐるみのような印象を受けますが、実は頑固で素っ気ない態度を終始見せるタイプです。洋犬特有の無邪気さや社交性はなく、我が道をゆくタイプです。
運動は
激しい運動は好みませんが、散歩やドッグランなどゆったりとマイペースにこなせる内容で日々十分な時間を割きましょう。
しつけは
大型犬ゆえにダイナミックな動きを見せ、子犬の時期はイタズラも想像以上の破壊力です。成長後は大人でもコントロールに苦労することもあるので、子犬のうちから歩行トレーニングや飼い主への従順さを身に着けておきましょう。
サイズ・毛色・体重など
JKCの定めるオールド・イングリッシュ・シープドッグのサイズ基準は
体高 牡:61cm 牝:56cmを理想とする
タイプ及び均整が取れていることが非常に重要であり、サイズだけに注意を払わない
と定められています。つまり背丈だけではなく全身のボリューム感も大切ということです。被毛で隠れてしまっていますが体形はとても骨太で重量感があります。
平均的な体重は30㎏前後で、日ごろよく見かけるレトリバーに比べ一回り大柄です。大人でも簡単に抱き上げることのできないサイズです。
毛色は毛色は白地にグレー、グリズル、ブルー と呼ばれる2色です。生後間もない時期はグレーの部分が黒色に近い濃い色をしています。生後1,2年をかけて徐々に毛色が薄まってゆきます。
オールド・イングリッシュ・シープドッグの歴史
名前の通り、オールド・イングリッシュ・シープドッグの原産国はイギリスです。古くから地域に根差した暮らしを送り、牧羊や番犬、野生動物を追い払う役目を担い、太く、低く、響きわたりやすい声質で外的から家族や家畜を守り続けていました。
大変古い犬種で誕生の背景は明確な記録が残されていませんが、祖先にはシェパードやシープドッグがいたと考えられています。
日本ではバブル期に注目を浴び、テレビやドラマ、CMと登場する度に大きな話題になっていました。しかし一般家庭での飼育には向かず、知名度と飼育頭数はアンバランスな関係が続いています。
オールド・イングリッシュ・シープドッグの飼育頭数
JKCの統計によるオールド・イングリッシュ・シープドッグの飼育頭数は
年度 | 飼育頭数 | ランキング |
2021 | 94 | 66位 |
2020 | 93 | 68位 |
2019 | 119 | 58位 |
2018 | 69 | 71位 |
2017 | 79 | 71位 |
オールド・イングリッシュ・シープドッグはテレビや映画、舞台にたびたび登場するので知名度は高いものの、実際の飼育は想像以上に手間暇がかかり、日本の住宅でペットとして暮らすには不向きといわれています。大変人気はあるものの、ペットショップに並ぶ機会はほぼなく、繁殖家の数も少数で大変希少な犬種です。
オールド・イングリッシュ・シープドッグ 年間飼育費用
実際にオールド・イングリッシュ・シープドッグと暮らす場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか?
一か月(単位:円) | 一年 (単位: 円) | |
ドッグフード | 5,000 | 60,000 |
トイレ用品 | 1,000 | 12,000 |
トリミング | 25,000 | 300,000 |
ペットホテル | 30,000 | |
ペット用品 | 3,000 | 36,000 |
医療費 | 30,000 | |
合計 | 34,000 | 438,000 |
※平均飼育費用であり、与えているフードやホテル・トリミングの利用頻度により個人差があります
※医療費(混合ワクチン、フィラリア予防、ノミダニ予防費用で算出)
※算出方法は、コチラをご覧ください。
オールド・イングリッシュ・シープドッグとの暮らしで一番の課題は被毛のお手入れです。毛量が多く絡まりやすい毛質なので毎日の念入りなブラッシングは欠かせません。散歩中の土や埃が被毛に付着し汚れやすいので月に1度は丁寧なシャンプーを習慣化しましょう。大型犬の長毛種なのでトリミング料金も高額で。毛玉があると割増料金が発生する場合もあります。お手入れを簡単にするために被毛を短く切りそろえるスタイルも海外では一般的です。
オールド・イングリッシュ・シープドッグのケア
オールド・イングリッシュ・シープドッグとの暮らしで習慣化すべきお手入れは
【毎日】
〇歯磨き、デンタルケア
歯ブラシ、飲み水に混ぜるタイプ、歯に塗るジェルタイプなど様々な製品があります。愛犬の性格や口内の状況、使い勝手の良さで選びましょう。
健康な状態の歯は白く、艶があります。歯の根元や表面が茶色や緑に変色している場合は、早急に動物病院を受診しましょう。
【2、3日に一度】
〇ブラッシング
〇耳掃除
垂れた耳は通気性が悪く、内部で雑菌の繁殖が進みがちです。数日おきの拭き掃除で、耳内部を清潔に保ちましょう。
臭いや汚れは外耳炎のサインです。症状がある場合は早めに動物病院の受診を。
【月に一度】
〇爪切り
〇肛門腺しぼり
〇シャンプー
シャンプーは月に1度が目安です。シャンプー後は全身の水分をしっかりと取り除き、ブラッシングをしながらドライヤーをかけてゆきましょう。生乾きはもつれや毛玉、悪臭の原因になるのでプロトリマーに依頼することをオススメします。
オールド・イングリッシュ・シープドッグのまとめ
まるでぬいぐるみのような外見と包容力あふれる性格で、いつかは飼ってみたいと犬好きな方ならきっと憧れたこともあるでしょう。ただなかなか実際に家族に迎えるのは難しい犬種という点が残念で仕方ありません。
執筆 :ライター 大谷