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ポメラニアンとは?
ふわふわとしたシルエットと黒く真ん丸な瞳で人気のポメラニアン。愛玩犬として長年愛され続け、中には数世代にわたってポメラニアンと暮らしているという方もいます。最近はカラーバリエーションも増え、ますます人気が高まっています。ポメラニアンの人気の理由に注目してゆきましょう。
ポメラニアンの特徴
ポメラニアンは元来の愛玩犬です。日本で人気のある小型犬の多くは、元来は猟犬種であることが大半です。そのため運動量が多い、無駄吠えが多い、しつけが大変といった声がたびたびあがります。
しかし、ポメラニアンは富裕層の寵愛を受けることを前提に輩出された犬種であるため、家庭犬としての生活にスムーズになじむことができます。
活発な性格ではあるものの、運動量はさほど多く必要としません。抱き上げるにもちょうどいいサイズです。
ボリュームのある被毛は、まるでぬいぐるみのような印象を与え、可愛らしい印象をより引き立てています。
サイズ・毛色・体重など
ポメラニアンは、サイズや毛質は一種類のみです。
JKCの定めるサイズ基準は
- 体高 20cm±2cm
- 体重サイズに相応しい体重でなければならない。1.8~2.3kgを理想とする
毛色は、
ブラック、ブラウン、チョコレート、レッド、オレンジ、クリーム、オレンジ・セーブル、ウルフ・セーブル、ビーバー、ブルー、ホワイト、パーティ・カラー、ブラック・タン
が認められています。
原産国のドイツでは、オレンジが圧倒的な人気ぶりですが、日本ではホワイトやクリーム色が人気です。ただホワイトやクリーム色は祖先であるスピッツの特質が強くでることがあり、大柄に育つことも珍しくありません。
実はポメラニアンの毛色は数十年前までは、単色のみが認定されていました。しかし最近ではパーティ・カラーという区分で、2色、3色でも血統証が発行されます。
以前は、このような多種の毛色はミスカラーと呼ばれ、ドッグショーの減点対象であったものの、この認定条件の見直しも影響し、現在ではペットにおいては個性的、オリジナリティとして人気を集めています。
ポメラニアンの歴史
ポメラニアンはその外見からもわかるようにスピッツ、その祖先であるサモエドの血統を受け継いでいます。
原産国はドイツです。
犬種の由来は、東欧のポメラニア地方でサモエド系の犬種を小型化したことが始まりといわれています。見た目の愛らしさがきっかけになり、18世紀以降イギリスで愛好され、ビクトリア女王の寵愛を受けたことでも有名です。女王が1891年に開催された第1回クラフト・ショー(現在はイギリス・ケネル・クラブの本部展として世界的に有名)にポメラニアンを出陳し、いずれもクラス1席を獲得したことで、その存在が世界中に知れ渡ることとなりました。
日本では、ハドレー犬舎が長年にわたり優れたポメラニアンの輩出を行っていることも愛好家の間で有名です。
ポメラニアンのブームは、1990年代にスピッツの小型種として大変盛り上がりを見せました。しかし甲高い声質や毛量の多さからお手入れの手間がかかると、ブームは早々に下火になります。
当時は、オレンジと呼ばれる毛色が主流でした。
その後、2000年代の小型犬ブームの中で、新たにクリーム色が登場したことや以前に比べ小型化が進んだこと、被毛を短く切りそろえた柴犬風カットで人気が再度盛り上がります。
最近では、SNSの流行を受け、その可愛らしい見た目から人気犬種の仲間入りを果たしています。
ポメラニアンの飼育頭数
JKCの統計によるプードルの飼育頭数は下記の通りです。
※飼育頭数、順位は4位です
<年度 飼育頭数 飼育頭数順位>
- 2023年(1月〜12月)20,578頭 4位
- 2022年(1月〜12月)19,433頭 4位
- 2021年(1月〜12月)19,832頭 4位
- 2020年(1月〜12月)19,496頭 4位
- 2019年(1月〜12月)18,841頭 4位
- 2018年(1月〜12月) 19,148頭 4位
- 2017年(1月~12月) 18,443頭 4位
- 2016年(1月~12月) 18,221頭 4位
<飼育頭数推移>
若干の波はあるますが2016年から増加を続ける人気犬種です。
<ポメラニアンの飼育割合>
2023年:6.6%
※飼育頭数の登録数割合
実はポメラニアンの飼育頭数は、この10年ほどで大きな変動がありません。ほぼ横ばいです。
人気犬種に関するアンケートでは常に上位入りするほどの人気ぶりですが、このような結果に至る理由は、ポメラニアンが入手困難といわれる犬種だからです。
ポメラニアンは非常に出産頭数が少なく、一度の出産で一頭のみの誕生ということも珍しくありません。そのため、なかなかペットショップなどで出会うことができず、人気の高まりを受けても急激な飼育頭数の増減にはいたりません。
ポメラニアンの年間飼育費用
実際にポメラニアンと暮らす場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか?
- ドッグフード:月間2,000円 / 年間24,000円
- トイレシーツ:月間1,000円 / 年間12,000円
- トリミング:月間8,000円 / 年間96,000円
- ペットホテル:年間30,000円
- ペット用品:月間2,000円 / 年間24,000円
- 医療費:年間30,000円
- 合計:年間216,000円
※医療費(混合ワクチン、狂犬病予防接種、フィラリア予防、ノミダニ予防費用で算出)
※平均飼育費用であり、与えているフードやホテル・トリミングの利用頻度により個人差があります
定期的なカットを必要としない犬種にも拘わらず、トリミング料金がかさむ点は、この犬種ならではです。ポメラニアンの被毛は2層構造で、下毛は毛量が多く密集しています。抜け毛や被毛の絡まりをほどき、シャンプーをするだけでも相当な手間暇がかかり、トリミング料金も高額になります。
家庭でもお手入れをすることはできますが、生乾きになりやすく、かえって状態が悪化しがちです。
ポメラニアンの骨格は大変華奢で、日常生活において骨折や脱臼をすることも珍しくありません。また先天的に膝蓋骨脱臼を患う確率が高く、医療費がかさむ場合もあります。
食は細く、ドッグフードの消費量は1カ月で1㎏程度とわずかですが、偏食、少食な傾向から手がかかることもあります。
ポメラニアンのケア
ポメラニアンとの暮らしで習慣化すべきお手入れについて。
ポメラニアンとの暮らしで習慣化すべきお手入れは、
【毎日】
- 歯磨き、デンタルケア
ポメラニアンは、マズルが短く、先天的に歯並びが悪い場合が多々あります。そのうえ、偏食や少食解消のために嗜好性を重視したドッグフード選びによって、加齢とともに口内トラブルが深刻化します。
日頃から、デンタルケアを習慣化し、将来の口内トラブルに備えましょう。
ポメラニアンのデンタルケアは、狭く、密集した歯並びのために歯ブラシやガーゼではなく液体やジェル状のデンタルケア製品が向いています。
【2、3日に一度】
- ブラッシング
ブラッシングは、ブラッシングスプレー、ピンブラシ、スリッカーブラシなどを用い、2層の被毛の根元まで櫛をいきわたらせます。
抜け毛や汚れは丁寧に取り除き、被毛の通気性を保ちます。
抜け毛や汚れ、毛玉が増えると、皮膚が群れ、皮膚トラブルにつながります。
【月に一度】
- 爪切り
- 肛門腺しぼり
- シャンプーやカット
自宅でシャンプーをする場合は、生乾きにならないようくれぐれも注意しましょう。皮膚や被毛に湿気が残ると、皮膚トラブルや悪臭の原因となります。
また暑さ対策に被毛を短く切りそろえた場合、元の姿に生え揃わないこともあります。生え揃うかどうかは事前に見極めることができません。生え揃わない覚悟で、カットを施しましょう。
ポメラニアンとお出かけする方法
ペットと一緒に行ける施設
ペットと一緒に行ける施設にも色々な種類があります。
愛犬家の定番であるドッグランや公園・ドッグカフェ・ペットイベント・複合施設・宿泊施設(温泉)だけではなく、ショッピングセンター・テーマパーク・キャンプなど最近は様々な施設がペットと一緒に楽しめるようになってきました。
特に犬同伴OKのカフェは、新型コロナウィルスの影響で増えたように感じます。
企業や店舗が新しいお客さんの獲得策としてペット連れも来店できるようになってきており、この流れは加速するのではないかと考えられます。
また、ペットの種類や大きさによって行ける場所も変わってきますので、事前に調べてからお出かけするようにしましょう。
車移動・タクシーの注意点
ペットと車でお出かけする際は、温度調整を忘れずに行うようにして下さい。特に夏は、熱中症になりやすいので注意が必要です。
車の中に犬を置いて出かけるのもNGです!
少しの時間だけだからと・・と油断しないようにしましょう。
最近では、ペット用のシートもあり、室内をペットが快適に過ごせるようなグッズも増えておりますので、活用するとより安心なお出かけに繋がります。
車でお出かけをする際には、しつけが必要と言われますが、お出かけする前にしつけをする事は、車の中だけでなく、ドッグカフェや宿泊施設での行動にも役立ちます。
そして、意外と飼い主さんが忘れてしまっている重要ポイントが、目的地までの時間と休憩ポイントを把握しておく事です。
近場であれば良いですが、遠出する場合には、必ず事前に調べておきましょう。
電車移動の注意点
電車移動する際は、犬の体が隠れるバッグやキャリーに入れる必要があります。
電車は、車と違いペットが嫌いな方やアレルギーを持つ方もいます。
キチンとマナーを守った上で乗車するようにしましょう。
また、各鉄道会社でペット向けのルールが異なります。詳しいルールについては、以下の記事をご覧ください。
バス移動の注意点
バス移動する際は、犬や猫の体が隠れるバッグやキャリーに入れる必要があります。
バスは、車と違いペットが嫌いな方やアレルギーを持つ方もいます。
キチンとマナーを守った上で乗車するようにしましょう。
また、各バス会社でペット向けのルールが異なります。詳しいルールについては、以下の記事をご覧ください。
飛行機移動の注意点
ペットと一緒に旅行へ行きたい!と思っている方が沢山いると思います。
そもそも飛行機に乗れるのか?どのように手続きすればいいのか?誰も教えてくれないので分からない。と悩んでいる方のお力になれれば思い解説したいと思います。
結論から言いますと・・ペットと飛行機に乗って旅行できます!
但し、種類や健康状態などによっては搭乗が出来ない場合もあるので、事前にご確認ください。
お出かけ先での注意点
ペットはいつもと違う場所に行くと、不安や緊張状態になってしまい自宅とは違う行動をとる可能性もあります。
特にペット向けの施設は、様々な種類のペットが来ているので、ペットから目を離さないようにしましょう。
もしもの時の為に、鑑札や迷子札も準備しておきましょう。
最近では、迷子になった時にすぐ見つける手段としてApple社のAirTagを活用する事もおすすめです。
ペットと楽しめるイベント情報
ペットのイベントは様々な種類があり、その楽しみ方も多様化しております。
ペットイベントは、外出する機会が多い犬向けイベントが多いですが、外出が難しい猫ちゃん向けのイベントは、飼い主さんが集まり買い物をする場としてイベント(にゃんだらけ等)が開かれており、犬向けのイベントではワンちゃん参加型のイベント(イヌリンピック,エクストリームなど)や買い物を楽しむイベントがあります。
イベントを最大限に楽しむコツとしては、事前のリサーチが重要です。
イベントの開催時期や参加する人数、どんなショップが出店するのかを把握してから参加するようにしましょう。
イベントの情報を調べる方法は、イベント公式サイトの他にSNSやYouTubeを活用するのがおすすめです。
またイベントのマナーを守って楽しむ事で、参加者の皆さんが心地よくイベントに参加する事できますので、うんちやおしっこの処理や犬同士の挨拶の仕方など家族である愛犬の飼い主として守るようにしましょう。
ポメラニアンのまとめ
大変愛らしい外見とややわがままな性格が、ポメラニアンの魅力です。性格は活発で社交的なので、犬連れのレジャーやドッグカフェ巡りなどを一緒に楽しむには最適です。また小柄で扱いやすく、運動量が少ないことから、高齢の方のペットとしても人気があります。
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執筆:ライター 大谷