アメリカンボブテイルの特徴や性格・基礎知識を学ぼう!飼い方・歴史・飼育費用・ケア方法を解説

アメリカンボブテイル とは

ふわふわとした長く豊富な被毛と丸みを帯びた短い尻尾が特徴のアメリカンボブテイル。大柄で筋肉質な体形と甘えん坊な性格にギャップがあると大型猫好きな方から注目を浴びています。今回は 珍しい尻尾を持つアメリカンボブテイルの魅力に注目してみましょう。

アメリカンボブテイル の特徴

アメリカンボブテイルはダブルコートと呼ばれる長く豊富な被毛と短い尾を持つ新種の猫です。被毛や顔立ちの特徴からノルウエージャンフォレスト・キャットと混同されることもありますが、ノルウエージャンフォレスト・キャットの特徴でもある豪華な尾はもっていません。

性格は

  • 温厚
  • 甘えん坊
  • 物事に動じない
  • 人懐こい
  • 他動物とも仲良く暮らせる

運動量は

大柄ながらも野性味の強い気質で、狩猟本能を刺激されるような遊びを好みます。運動不足は肥満の原因になるので、猫じゃらしはもちろんキャットタワーの設置や追いかけっこ遊びができるように多頭飼いも前向きに考えてみましょう。

顔立ちは

ノルウエージャンフォレスト・キャットによく似た野性味のあるシャープな顔立ちが特徴です。切れ長の瞳、 丸みを残しながらくさび型に引き締まった頭部、はっきりした鼻筋、三角にとがった耳の先にはリンクスと呼ばれる飾り毛が生えてます。

尾は

完全に根元からないのではなく、短いことがボブテイルの特徴です。ボブテイルという呼び名は短尾を意味し、以前から猫の特徴を表す言葉として用いられています。日本では関西、九州エリアに暮らす野猫にボブテイルが多いという説もあります。

サイズ・毛色・体重など

アメリカンボブテイルの標準的な体重は3~7㎏と、一般的な猫に比べると倍ほどに大きく、ノルウエージャンフォレスト・キャットのに比べると半分ほどと小さいサイズです。

毛量が多く長い飾り毛から実際の体重よりもさらに大柄に感じられるでしょう。

被毛の長さは長毛が一般的ですが、短毛種も誕生します。短毛種は別種のジャパニーズボブテイルと呼ばれる場合もあります。

毛色はあらゆる毛色が認められています。毛色による優劣の違いや性格の違いはほぼありません。

アメリカンボブテイル の歴史

古くから世界中で短尾の猫は誕生し、これまでは突然変異や生後間もない時点での事故や怪我を原因とする説が一般的でした。

アメリカンボブテイルの誕生のきっかけは、 1960年代のアメリカの愛猫家のサンダース夫妻が休暇で訪れたアリゾナ州の 先住民の居住区 で出会った猫です。夫妻が尻尾が丸く、斑点縞模様の猫を気に入り、先住の愛猫と交配をさせ、同様に短尾の子猫が誕生したことで、その後も計画的な繁殖を繰り返します。

しかし近親での交配が続いたことで先天性疾患を持つ子猫の確立が高まり、一時は新種の輩出を諦めることになりました。

その後 1980年代に繁殖家リーハ・エヴァンスが異系交配や異種交配を進めて 、これまでの問題点の解消を目指したことで、アメリカンボブテイルは 1989年にTICA(国際猫協会)から新種の猫として公認を受けます。

日本ではここ数年の猫ブームをきっかけに注目を集めていますが、まだまだ飼育頭数は少なく、繁殖を手掛ける専門家の数も限られている大変希少な猫とされています。

アメリカンボブテイル の飼育頭数

アニコムの統計によるアメリカンボブテイル  の飼育頭数は

※飼育頭数、順位は「アニコム 家庭どうぶつ白書」参照

年度飼育頭数ランキング
2019 ランキング圏外
2018 ランキング圏外
2017ランキング圏外
2016ランキング圏外

短尾の猫はたびたび誕生しますが、血統管理を行い計画的に誕生させ、血統証を持つ猫はまだまだごくわずかです。日本でも大型猫の人気が高まる中で知名度は上がっていますが、身近で出会う機会は少ない猫です。

アメリカンボブテイル の年間飼育費用

実際にアメリカンボブテイル  と暮らす場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか?

一か月(単位:円)一年 (単位: 円)
キャットフード3,00036,000
トイレ用品1,00012,000
ペットホテル30,000
ペット用品2,00024,000
医療費30,000
合計6,000132,000

※医療費(混合ワクチン、フィラリア予防、ノミダニ予防費用で算出)

※平均飼育費用であり、与えているフードやホテル・トリミングの利用頻度により個人差があります

※算出方法は、コチラをご覧ください。

食欲旺盛なタイプが多いものの、肥満は将来の病気や骨格の不調につながるので注意が必要です。食事は給与量を管理し適量を与えましょう。

医療費は大柄猫故に薬剤費などが他猫に比べ高額になる場合が多いので、将来に備えて計画的に工面を意識すると安心です。

アメリカンボブテイル のケア

アメリカンボブテイル  との暮らしで習慣化すべきお手入れは

【毎日】

〇歯磨き、デンタルケア

デンタルケア製品は、飲み水に混ぜるタイプ、歯に塗るジェルタイプなど様々な製品があります。ウエットフードを主食とする場合や頻繁に与える機会が多い場合、加齢とともに歯垢や歯石の付着が目立つようになります。口内トラブルは激しい痛みを伴い、絶食に至る場合もあるので、日ごろからのケアが効果的です。

【月に一度】

〇爪切り

爪を定期的に切ることで、室内での爪とぎ軽減につながります。ただ中には爪切りを過度に嫌がる猫もいるので、無理強いは危険です。

【週に数回、季節や体調に応じて】

週に数回を目安にスリッカーで被毛の根元からブラッシングをしましょう。ブラッシングの際は、市販のブラッシングスプレーを利用すると、静電気を予防し、スムーズに櫛を通すことができます。

アメリカンボブテイル のまとめ

海外ではアニマルセラピーの現場で活躍することも多い温厚なアメリカンボブテイル。日本でも今後人気が高まること間違いなしでしょう。ただし大柄猫だからこその健康管理やこまめなブラッシングが必要なことはあらかじめ知っておくべきポイントです。

執筆 :ライター 大谷

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