トイ・マンチェスター・テリアの基礎知識を学ぼう！飼い方・歴史・飼育費用・ケア方法を解説

トイ・マンチェスター・テリアとは

片手で簡単に抱きあげることができるほどに小さな体と精悍な顔立ち、俊敏な動きで特に大人から人気の高いトイ・マンチェスター・テリア。この犬種ならではの才能をより引き立てるためにトイ・マンチェスター・テリアの魅力に注目してみましょう。

トイ・マンチェスター・テリア 特徴

トイ・マンチェスター・テリアはドーベルマンをそのまま小型化したような外見と内面が特徴です。体は小さいものの中身はドーベルマンに引けとらないほどに勇敢で知的、身体機能も優れています。

性格は

• 勇猛果敢
• 知的
• 状況判断に優れている
• 警戒心が強い
• 我が強い

簡単に抱き上げることができるほどの小さな体形とはかけ離れた自立心旺盛な性格です。洋犬特有の無条件の社交性も無邪気さもトイ・マンチェスター・テリアには希薄で、無邪気に見える遊びもトレーニングの一環と感じるほどに緻密さが感じられます。

トイ・マンチェスター・テリアは非常に忍耐強く、活発で遊び好きな面もありますが小さな子供の遊び相手に向く犬種ではありません。この犬種の特性や内面を十分に理解し、適度な距離を保ち暮らすことのできる大人に向いた犬種です。

また自立心の強さから多頭飼いは相性が難しく、同居犬同士険悪な関係性になることもあるので慎重に判断すべきです。

運動は

長時間の運動は必要ありませんが、瞬発力や集中力を発揮できる高度な遊びやトレーニングが欠かせません。運動不足や単調な性格はストレスの原因になり、問題行動に結びつきます。

サイズ・毛色・体重など

JKCの定めるトイ・マンチェスター・テリアのサイズ基準は

理想体重　2.7～3.6kg
理想体高　25～30cm

トイ・マンチェスター・テリアはチワワと同等もしくはよりか細い印象を受けるほどに小柄な犬種です。大変よく似た外見と持つミニチュアピンシャーとも同サイズでサイズや毛色だけでこの２犬種を見分けることはできません。

毛色はブラック・アンド・タンのみです。黒と茶色のコントラストも強さがこの犬種の精悍さをさらに引き立てています。近年では他毛色も極稀に誕生することもありますが、本来の毛色からかけ離れた毛色は突然変異であり好ましくないとされています。

トイ・マンチェスター・テリアの歴史

トイ・マンチェスター・テリアはその名の通りイギリスのマンチェスター地方で生まれた犬種です。ドイツ原産のミニチュア・ピンシャーとは全くの別犬種であることがこの時点で明確です。

トイ・マンチェスター・テリアは19世紀に愛犬家によって計画的に輩出された犬種です。元となった犬種は大変よく似た外見を持つマンチェスター・テリアで小型化したことでトイという名前が付けられました。

一見すると愛玩犬と思われるサイズですが、実は当時のイギリスで流行していたネズミ殺しゲームというギャンブルのために小型化された経緯があり、内面の強さはマンチェスター・テリアに引けを取りません。有名なトイ・マンチェスター・テリアは 100匹のネズミを13秒6で全滅させた 記録をもっています。このことからもこの犬種の並外れた身体能力や集中力をうかがい知ることができるでしょう。

日本では1990年代に起きた小型犬ブームの中で注目を浴びたものの、愛玩犬と呼ぶには程遠い性格としつけの難しさから敬遠されることが多く、飼育は一部の愛犬家にとどまっています。

原産国であるイギリスでも１９世紀後半には乱繁殖が進み、本来の姿とはかけ離れた個体が続出し、結果絶滅の危機に瀕したこともありました。その後、熱心な愛犬家の取り組みの元、本来の姿に立ち返ることができ、現在は誕生当時の外見や内面を色濃く受け継いだトイ・マンチェスター・テリアが世界中で愛されています。

トイ・マンチェスター・テリアの飼育頭数

ＪＫＣの統計によるトイ・マンチェスター・テリアの飼育頭数は

ミニチュアピンシャーと混同されることも多いトイ・マンチェスターテリアですが純血種としての登録は大きな数字の変動もなくほぼ一定です。小型犬ながらも勇敢で知的、俊敏な動きは幅広い世代から人気があります。

トイ・マンチェスター・テリアの年間飼育費用

実際にトイ・マンチェスター・テリアと暮らす場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか？

※平均飼育費用であり、与えているフードやホテル・トリミングの利用頻度により個人差があります

※医療費（混合ワクチン、フィラリア予防、ノミダニ予防費用で算出）

※算出方法は、コチラをご覧ください。

小型犬だからこその飼育費用もさほどかさみませんが、爪切りや肛門腺絞りなどのお手入れの苦手意識が強く、自宅でのお手入れが難しい場合が多くなりがちです。

子犬のうちは家族の不注意による怪我にも十分注意しましょう。

トイ・マンチェスター・テリアのケア

トイ・マンチェスター・テリアとの暮らしで習慣化すべきお手入れは

【毎日】

〇歯磨き、デンタルケア

歯ブラシ、飲み水に混ぜるタイプ、歯に塗るジェルタイプなど様々な製品があります。愛犬の性格や口内の状況、使い勝手の良さで選びましょう。

健康な状態の歯は白く、艶があります。歯の根元や表面が茶色や緑に変色している場合は、早急に動物病院を受診しましょう。

【2、3日に一度】

〇ブラッシング

短く尖った被毛が抜けるのでラバーブラシ（ゴム製ブラシ）で全身をブラッシングしておきましょう。

【月に一度】

〇爪切り

爪切りが何より苦手という場合が多く、自宅での爪切りが難しい場合は定期的にトリミングショップや動物病院を受診しましょう。

〇肛門腺しぼり

〇シャンプー

シャンプーは月に１度が目安です。シャンプー後は全身の水分をしっかりと取り除いてあげましょう。フケや湿疹がある場合はすぐに動物病院を受診しましょう。

トイ・マンチェスター・テリアのまとめ

小さいながらも勇敢で活発な性格と勇ましい外見で人気のトイマンチェスター・テリアは大人との暮らしに向いた犬種です。時には勝気な性格に手を焼くこともありますが大人同士上手に付き合ってゆきましょう。

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