ダックスフントの特徴や性格は?飼い方・毛色・歴史・飼育費用を解説【犬種】

ダックスフントとは?

人気犬種ランキングでは、常にトップ3入りするダックス。明るく、活発で、時々見せる甘えん坊な表情に夢中という方も多いでしょう。ダックスは小柄な体形ながらも、猟犬としての気質が強く残っています。共に暮らすには、十分なしつけとストレス予防のための運動を心掛けましょう。

ダックスフントの特徴

ダックスはドイツを原産とする犬種で、アナグマやうさぎ、テンなどの狩猟で活躍していた歴史があります。

短い足、長い胴体は、細く狭い穴倉に獲物を追いかけ入り込むのに適しています。

猟犬種であるダックスの特長は、

  • 持久力
  • 知能の高さ
  • 遠くまでよく響く声質

です。これらの特長は、ペットとして暮らすことが当たり前となった今もなお、色濃く受け継がれています。

本来のダックスは、野山を駆け回り、狩猟を仕事とするので、体は引き締まり、筋肉も十分に発達しています。

しかしペットとして暮らすダックスの多くは、運動不足から肥満になり、腰部ヘルニアに悩まされることが多くなっています。

ダックスの健康を維持するには、本来の運動量を消費できるほどに十分な運動と肥満を予防する食事管理の徹底が必須です。

サイズ・毛色・体重など

ダックスと聞くと日本ではミニチュアダックスを思い浮かべる方が大半です。しかし原産国のドイツでは、スタンダードサイズが主流です。ドイツではダックスはごく身近な家庭犬です。

ダックスには様々なサイズ、毛質、毛色があります。

ダックスをJKCの定めるサイズで区分すると、

  • ダックスフンド 胸囲35cmを超える、体重 約9kg

※スタンダードと呼ばれることもあります

  • ミニチュア・ダックスフンド 生後15カ月を経過した時点で測定し胸囲30~35cm
  • カニーンヘン・ダックスフンド 生後15カ月を経過した時点で測定し、胸囲30cm以下

もっとも小さいカニンヘンサイズは、

  • 両親のいずれかがカニンヘンであること
  • 生後15か月以降
  • 胸囲30cm以下

これらすべての条件を満たしたうえで、JKCで所定の手続きを終えると新たな血統症の発行を受けることができます。

生後15か月未満では、ミニチュアダックスに区分された血統証が発行されます。

以下は、カニンヘンの認定には体重の基準がありましたが、現在はありません。

ダックスの毛質は、

  • スムース
  • ロングヘアード
  • ワイヤーヘアード

に区分されます。

ロングヘアードは、豊富な飾り毛が華やかさを演出し、ペットとして最も人気のあるタイプです。スムースヘアードやワイヤーヘアードに比べ、気質が穏やかな点も人気の理由です。

ワイヤーヘアードは、もっとも遅く輩出された毛質です。輩出にあたりテリア犬種の血統を取り入れたといわれています。

性格は頑固で勝気なテリアキャラクターによく似ています。

トリミングは、被毛を引き抜き整える特殊な技法を用いることで、被毛が硬くなり、スチールウール状に仕上がります。

この硬い被毛は、狩猟の場では、木々の枝や岩から体を守る鎧の役割を果たしてくれます。

ダックスの毛色は、

  • レッド
  • ブラック&タン
  • クリーム
  • ブラック&クリーム
  • シルバーダップル
  • チョコレート&タン
  • ブリンドル
  • パイボールド

など様々な毛色があります。上記以外にもJKCにより認定を受けることができる毛色もあります。

ただ一部の毛色は、遺伝的欠陥をもたらす可能性があることから、繁殖に適さないと認定される場合もあります。

ダックスフントの歴史

ダックスはドイツに古くからいる犬種です。血統証認定団体に犬種として登録をされたのは、1888年です。当時は、スタンダードサイズが主流で、同時期に日本でもブームが起こりました。

胴長短足な見た目は、日本犬に比べ大変ユニークでインパクトがあり、当時のブームは相当な盛り上がりを見せました。

しかし日本犬に比べ甲高い声や活発な性格は、当時の日本では飼いにくい、近所迷惑といわれることが多く、ブームは短期間で下火になります。

その後、ミニチュアダックスが登場したことで、再度大きなブームが起こり、日本では1990年代終わりに、東京お台場のペットショップにミニチュアダックスが登場したことで、一躍注目を浴びます。

当時は、ミニチュアダックスを一目見ようと店頭に数時間待ちの行列ができたほどです。

その後、多産型のダックスは多くのブリーダーが繁殖を手掛け、一気に飼育頭数が増加します。

毛色や毛質のバリエーションが豊富なこともあり、多頭飼いをする方も大勢いました。

カニンヘンダックスは、1995年に血統証認定団体で初めて登録をされました。同時期に日本へも輸入され、ミニチュアダックスより小柄なことがうけ、今では日本でも人気を誇っています。

当初は、カニンヘンダックスの認定には体重基準が設けられていました。しかしこの認定取得のために、過度な体重制限を行うケースが問題視され、現在では認定基準が見直されています。

呼び方ダックスフントとダックスフンド

読み方がダックスフントかダックスフンドかでよく意見が分かれますが、正しくはダックスフントです。

ドイツ原産の犬種となり、英字では、Dachshundと書きますが、ドイツ語では文節末尾の d は濁らないため「フント」となる。
一方でジャパンケネルクラブの登録名は英語読みとなるダックスフンドになっている。
そのため、ダックスフントとダックスフンドの両方が使われています。

ダックスフントの飼育頭数

JKCの統計によるダックスの飼育頭数は※飼育頭数、順位は全ダックス(スタンダード・ミニチュア・カニンヘン)合計値
※飼育頭数、順位は3位

<年度 飼育頭数 飼育頭数順位>

  • 2023年(1月〜12月) 29,082頭 3位
  • 2022年(1月〜12月) 28,702頭 3位
  • 2021年(1月〜12月) 28,477頭 3位
  • 2020年(1月〜12月) 26,819頭 3位
  • 2019年(1月〜12月) 26,281頭 3位
  • 2018年(1月〜12月) 25,705頭 3位
  • 2017年(1月~12月)25,156頭 3位
  • 2016年(1月~12月) 26,153頭 3位

<飼育頭数推移>

2017年から飼育頭数が増加を続けています。

<ダックスフンドの飼育割合>

2023年:9.4%

※飼育頭数の登録数割合

2019年の統計値によると、2位のチワワの1/2ほどの飼育頭数がダックスの値です。

サイズ別の区分では、

  • カニンヘン6,403頭
  • ミニチュア19,802頭
  • スタンダード76頭

となっています。

ダックスの飼育頭数が最も多かったのは、2003年です。

登録頭数は171,144頭

サイズ別の区分では

  • ミニチュア167,780頭
  • スタンダード300頭
  • カニンヘン3,064頭

当時は2位以下の犬種と倍以上の差がありました。

この頃、レッド、ブラックタンが主流であったミニチュアダックスに、新たにクリーム色が登場し、さらにブームが盛り上がりました。

当時のダックス達が、現在シニア期を迎えているので、飼育頭数は減少したものの、現在も飼育頭数では上位に記録されています。

ダックスフントの年間飼育費用

実際にダックスフントと暮らす場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか?

  • ドッグフード:月間3,000円 / 年間36,000円
  • トイレシーツ:月間1,000円 / 年間12,000円
  • トリミング:月間4,000円 / 年間48,000円
  • ペットホテル:年間30,000円
  • ペット用品:月間2,000円 / 年間24,000円
  • 医療費:年間30,000円
  • 合計:年間180,000円

※医療費(混合ワクチン、狂犬病予防接種、フィラリア予防、ノミダニ予防費用で算出)

※平均飼育費用であり、与えているフードやホテル・トリミングの利用頻度により個人差があります

ダックスはシャンプーを自宅で済ませ、トイレは屋外でとしつけることで、飼育費用を節約することができます。飼育費用の負担が少なく、骨格が太く怪我のリスクが少ないことも、この犬種の魅力です。ただ高齢になるとヘルニアを発症するリスクが高くなり、医療費がかさむ場合があります。

ダックスフントのケア

ダックスとの暮らしで習慣化すべきお手入れは

【毎日】

  • 歯磨き、デンタルケア

マズルが長く、口を大きく開けることができるので、歯磨きは歯ブラシや指に巻き付けるガーゼ、液体タイプから選ぶことができます。

高齢になると、口臭、歯石や歯垢に悩まされることが多いので、若く健康なうちからデンタルケアの習慣化が必須です。

【2、3日に一度】

  • 耳掃除

垂れた耳は通気性が悪く、内部で雑菌の繁殖が進みがちです。数日おきの拭き掃除で、耳内部を清潔に保ちましょう。

臭いや汚れは外耳炎のサインです。症状がある場合は早めに動物病院の受診を。

【月に一度】

  • 爪切り
  • 肛門腺しぼり
  • シャンプーやカット
  • 足裏、足回りのカット

これらのお手入れは自宅でも1,2時間程度で終えることができます。足裏の被毛は肉球を覆わない程度に切りそろえておくと安全です。

ダックスフントとお出かけする方法

ペットと一緒に行ける施設

ペットと一緒に行ける施設にも色々な種類があります。

愛犬家の定番であるドッグランや公園・ドッグカフェ・ペットイベント・複合施設・宿泊施設(温泉)だけではなく、ショッピングセンター・テーマパーク・キャンプなど最近は様々な施設がペットと一緒に楽しめるようになってきました。

特に犬同伴OKのカフェは、新型コロナウィルスの影響で増えたように感じます。
企業や店舗が新しいお客さんの獲得策としてペット連れも来店できるようになってきており、この流れは加速するのではないかと考えられます。

また、ペットの種類や大きさによって行ける場所も変わってきますので、事前に調べてからお出かけするようにしましょう。

車移動・タクシーの注意点

ペットと車でお出かけする際は、温度調整を忘れずに行うようにして下さい。特に夏は、熱中症になりやすいので注意が必要です。
車の中に犬を置いて出かけるのもNGです!

少しの時間だけだからと・・と油断しないようにしましょう。

最近では、ペット用のシートもあり、室内をペットが快適に過ごせるようなグッズも増えておりますので、活用するとより安心なお出かけに繋がります。

車でお出かけをする際には、しつけが必要と言われますが、お出かけする前にしつけをする事は、車の中だけでなく、ドッグカフェや宿泊施設での行動にも役立ちます。

そして、意外と飼い主さんが忘れてしまっている重要ポイントが、目的地までの時間と休憩ポイントを把握しておく事です。

近場であれば良いですが、遠出する場合には、必ず事前に調べておきましょう。

ペットとタクシーについて>>

電車移動の注意点

電車移動する際は、犬の体が隠れるバッグやキャリーに入れる必要があります。
電車は、車と違いペットが嫌いな方やアレルギーを持つ方もいます。
キチンとマナーを守った上で乗車するようにしましょう。

また、各鉄道会社でペット向けのルールが異なります。詳しいルールについては、以下の記事をご覧ください。

ペットと電車について>>

バス移動の注意点

バス移動する際は、犬や猫の体が隠れるバッグやキャリーに入れる必要があります。
バスは、車と違いペットが嫌いな方やアレルギーを持つ方もいます。
キチンとマナーを守った上で乗車するようにしましょう。

また、各バス会社でペット向けのルールが異なります。詳しいルールについては、以下の記事をご覧ください。

ペットとバスについて>>

飛行機移動の注意点

ペットと一緒に旅行へ行きたい!と思っている方が沢山いると思います。

そもそも飛行機に乗れるのか?どのように手続きすればいいのか?誰も教えてくれないので分からない。と悩んでいる方のお力になれれば思い解説したいと思います。

結論から言いますと・・ペットと飛行機に乗って旅行できます!

但し、種類や健康状態などによっては搭乗が出来ない場合もあるので、事前にご確認ください。

ペットと飛行機移動を解説>>

お出かけ先での注意点

ペットはいつもと違う場所に行くと、不安や緊張状態になってしまい自宅とは違う行動をとる可能性もあります。
特にペット向けの施設は、様々な種類のペットが来ているので、ペットから目を離さないようにしましょう。
もしもの時の為に、鑑札や迷子札も準備しておきましょう。
最近では、迷子になった時にすぐ見つける手段としてApple社のAirTagを活用する事もおすすめです。

全国対応版!のおでかけスポットはこちら

ペットと楽しめるイベント情報

ペットのイベントは様々な種類があり、その楽しみ方も多様化しております。
ペットイベントは、外出する機会が多い犬向けイベントが多いですが、外出が難しい猫ちゃん向けのイベントは、飼い主さんが集まり買い物をする場としてイベント(にゃんだらけ等)が開かれており、犬向けのイベントではワンちゃん参加型のイベント(イヌリンピック,エクストリームなど)や買い物を楽しむイベントがあります。

イベントを最大限に楽しむコツとしては、事前のリサーチが重要です。
イベントの開催時期や参加する人数、どんなショップが出店するのかを把握してから参加するようにしましょう。
イベントの情報を調べる方法は、イベント公式サイトの他にSNSやYouTubeを活用するのがおすすめです。

最新のペットイベントの情報はこちら

またイベントのマナーを守って楽しむ事で、参加者の皆さんが心地よくイベントに参加する事できますので、うんちやおしっこの処理や犬同士の挨拶の仕方など家族である愛犬の飼い主として守るようにしましょう。

イベントのマナーについてはこちらの記事をご覧ください>>

ダックスフントのまとめ

ユニークな体形と甘えん坊な性格で、幅広い年代の方から人気のダックス。小柄ながらも運動量が多く、活発な犬種です。しつけやお手入れの習慣は子犬の頃から徹底しましょう。






犬猫生活ドッグフード
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執筆:ライター 大谷

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