ペットと社員が一緒に過ごせる制度「ペットフレンドリーオフィス」マースジャパンリミテッド 中村 由帆

近年、リモートワークやハイブリッドワークの普及に伴い、働き方が大きく変わっています。多様な働き方が求められる中、マース ジャパンでは「ペットのためのより良い世界(A BETTER WORLD FOR PETS)」を使命として掲げ、その実現を目指して「ペットフレンドリーオフィス」という社員と家族であるペットが一緒に出勤できる制度を導入しています。

ペットフレンドリーオフィスとは

マースジャパンの東京オフィスでは、社員が犬や猫と一緒に出勤することが可能です。
ペットと共に過ごすことが飼い主の健康や幸福に良い影響を与えるといった研究もあり、マースジャパンではその効果を最大限に引き出すために、ペット同伴出勤を制度として導入しています。

コミュニケーションの促進

オフィスにペットがいることで、普段あまり交流のない社員同士がペットを介してコミュニケーションを取る機会が増えます。「かわいいね!」など声をかけ合うことで、自然と会話が生まれ、職場内のコミュニケーションが活性化されます。これにより、チームワークの向上や新たなコラボレーションにもつながります。

ペットにも社員にも優しいオフィスの工夫

マースジャパンのオフィスには、ペットと共に快適に過ごすための工夫が随所に施されています。

  • オフィス内にはペットを安全につないでおけるリードフックを設置
  • ペット可能なエリアがひと目で分かる「HERE」のサイン
  • 会議室に自由に行き来できるように設計されたキャットルームを設置

これらの取り組みにより、ペットと社員が共に快適に過ごせる環境が整っています。

ペットとより快適に暮らしてもらうための福利厚生

マースジャパンでは「ペットのためのより良い世界(A BETTER WORLD FOR PETS)」の実現に向けて、さまざまな福利厚生制度も導入しています。
大切なペットをお迎えする際や、亡くなった際に1日の休暇とお祝い金、お見舞金の支給をする「ペット慶弔制度」、出張時のペットシッター費用の一部補助など、社員がペットとより快適に暮らせるようサポートしています。

担当者インタビュー

マースジャパンの中村さんに「ペットフレンドリーオフィス」についてお話を伺いました。

Q.ペットと一緒に通勤できるようになったのはいつからでしょうか?

実は20年近く前から導入しております。
制度を導入するためには、オフィスビルの許可や入居している企業から理解を得るという高いハードルがありましたが、2005年からペットと一緒に通勤できる制度を導入し、2016年に移転した現在の品川オフィスでもペットと出社することができます。

Q.海外のオフィスでも同様の制度が導入されているのでしょうか?

はい。グローバルでも既にいくつかのオフィスで、ペットと一緒に出勤することができます。

Q.ペットを連れてくるには、どのような条件がありますか?

一緒に出勤する際は、以下の条件を満たす必要があります。
・狂犬病、ワクチン接種
・ノミ・ダニ予防
・トイレトレーニング
・共用エリアではケースに入れる必要あり
・1日に出社できるペットは3頭まで(社員は事前申請)

Q.ペットと一緒に出勤されている従業員は何名くらいでしょうか?犬と猫の割合も教えてください。

ペットの相性などを考慮し、1日に出社できるペットは3頭までにしています。大半が犬との出社で、猫は人馴れしている1頭のみです。(※2024年6月時点)
毎日連れてくる訳ではなく、仕事のスケジュールやペットの体調などを飼い主である社員が判断して連れてきます。

Q.ペットがいることで社員のコミュニケーションや幸福度向上に寄与するかと思いますが、ペットの幸福度についてはどのように考えておられますか?

お家で留守番するよりも飼い主と一緒にいることで安心したり、人と触れ合うことが好きなペットもいます。警戒心が強い猫を連れてくる社員はほとんどいません。
私たちはペットの仕事をしているので、ペットに関する知識があり、飼い主がペットの状態を最も理解していることから、一緒に出社するかは飼い主である社員の責任で判断し 、ストレスがかかるペットを連れて来ることはありません。

Q.どのような交通手段でオフィスにペットを連れてくるのでしょうか?

ビルに駐車場があるので自家用車で出社される方もいますし、タクシーや電車を利用する方もおります。
当社ではスーパーフレックス制度を導入しているので、満員電車の時間帯を避けることができます。

Q.ペットフレンドリーオフィスの導入を検討している企業へアドバイスをいただけますか?

犬猫の特性を理解して、ペットフレンドリーな仕組みを作るのは当然ですが、1番のハードルは物件です。ペットと来社できるように契約内容を変更することは難しく、許可を得られても入居している企業からも理解を得る必要があります。また、社内にはペットが苦手な人やアレルギーのある人などもいると思いますので、そういった方への配慮なども考慮した上で、ルールを作ることをお勧めします。

Q.最後に、中村さんの今後の展望についてお聞かせください。

ペットと人が共生できる社会にするため、ペットと共に行ける場所を増やし、触れ合う機会を創出することです。
それが当社のパーパス「A Better World For Pets(ペットにとってのより良い世界)」に繋がっていくと思います。

まとめ

マースジャパンの「ペットフレンドリーオフィス」は、ペットと社員が共に過ごすことで、コミュニケーションの促進や職場環境の向上を目指す先進的な取り組みであり、ペット同伴出勤や充実した福利厚生により、社員の満足度や働きやすさが向上するだけでなく、ペットにも優しい環境が整っており、ペットと共に働くオフィスのモデルケースといえるでしょう。

しかし、ペットの特性や制度設計、立地などを考慮せず人材確保のために制度を導入してしまうとペットにストレスが掛かってしまい逆効果になる可能性もあります。
今後導入を検討されている企業は、先行事例を参考にしながら専門家と意見交換をした上で導入することが求められるのではないでしょうか。

執筆:上森

 

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