一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブル新企画 “どくしょ犬って知ってる?”発表会&トークショーを開催

一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブル新企画

滝川クリステルが代表理事を務める「一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブル」(所在地:東京都港区)は、2022年11月10日、代官山 蔦屋書店協力のもと、公益社団法人日本動物病院協会と共に、読書犬の普及を目的とした新企画 “どくしょ犬って知ってる?”の発表会およびトークショーを開催いたしました。 第一部では、代表理事 滝川クリステルによる事業説明および公益社団法人日本動物病院協会 理事 吉田尚子先生による読書犬の効果説明を行った後、実際に子どもたちそして読書犬と一緒に、犬とのふれあい方教室、そして読書犬デモンストレーションを行いました。第二部では、滝川クリステルが、モデルのSHIHOさん、代官山 蔦屋書店 KIDSコンシェルジュ 山脇陽子さんと、 “読書が子供に与える影響”についてトークショーを行いました。

イベントレポート

​​代表理事 滝川クリステルによる企画説明
保護犬・猫の認知拡大、譲渡促進を目指して活動を続けてきた中で、ずっと気になっていた読書犬の存在。コロナ禍におけるペットの飼育放棄のニュースに心を痛め、命の尊さを伝えたいとの思いを強くしたこと、そして子どもが生まれ、育児に励む中で本の読み聞かせの力を改めて実感したことがきっかけとなり、読書犬活動の開始に踏み切った事を熱く語りました。

公益社団法人日本動物病院協会 理事 吉田先生による読書犬の効果説明
続いて、公益社団法人日本動物病院協会 理事 吉田尚子先生による読書犬の効果について説明が行われました。世界中で広まり多くの調査研究も発表されている読書犬活動、そして犬とのふれあいがもたらす子どもへの影響等を、獣医学的視点で説明しました。

ふれあい教室
読書犬活動を行う前に、犬との接し方を学ぶ、これは公益社団法人日本動物病院協会が従来より、大切にしてきた活動です。今回は、滝川が先生となり、4人の子どもたちに対し、犬との接し方についてレクチャーを行うふれあい教室を実施しました。中には日頃動物と触れ合う機会が少ない子もおり、ドキドキしながらも、終始興味津津の様子でした。

読書犬デモンストレーション
読書犬活動がどのような活動なのか詳しく紹介するために、読書犬活動のデモンストレーションを実施。吉田先生による、生解説が行われました。どもたちを代表して、クリスティアーノくんが、読書犬サニーちゃんに読み聞かせを行いました。
デモンストレーション中、2人は時折は目を合わせるなど、お互いを信頼している様子が伺えました。クリスティアーノくんの優しい読み聞かせにリラックスしたのか、最後にはサニーちゃんは横にごろんと寝転ぶ姿勢で読み聞かせの声にじっと耳を傾けていました。

トークショー
トークショーには、滝川に加え、モデルのSHIHOさん、そして、代官山 蔦屋書店 KIDSコンシェルジュ山脇陽子さんが参加。子育ての悩み、そして読書の大切さについて議論しました。朝が戦場、抱っこが大変、子供の宿題のお手伝い等、ママトークは大いに盛り上がりました。読書離れが進んでいると言われる今。山脇さんが厳選した絵本3冊の紹介に、SHIHOさんも滝川も、真剣に聞き入っていました。

新企画「どくしょ犬って知ってる?」について
今回発表した「どくしょ犬って知ってる?」は、世界中で活動が行われている、読書犬プログラムを広める企画です。当企画は、一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブル(以下、「クリステル財団」とする。)のプロジェクトの1つであるプロジェクトSOSにおける、動物の命の尊さやぬくもりを子どもたちに届け、子どもたちの動物たちに対する思いやりの気持ちを育てるための啓発活動であると同時に、活動スローガンであり、公益社団法人日本動物病院協会(以下、「JAHA」とする。)とも思いを一つにしている、動物と「共に、生きる。」社会の実現、にむけた1つのかたちの提案でもあります。

【どくしょ犬って知ってる?活動内容について 】
JAHAが従来から行ってきた、セラピー犬として活躍している犬たちを相手に子どもたちが読み聞かせを行うという内容と、正しい犬との接し方を学習する時間を組み合わせた活動となります。

【開催場所・時期について】
第一弾として、付加価値に重きをおいたサービスを提供しつづけている代官山 蔦屋書店様にご協力いただき、2022年11月10日に開始、2023年春より、正式に活動を開始いたします。当面は都内での活動となりますが、全国に活動を広げていく予定です。詳細は、順次、財団HP、SNSにて公開いたします。

【今後の目標について】
活動に多くの子どもたちに参加いただくとともに、効果の検証もしていきたいと考えています。また、読書犬やハンドラーさんの育成の支援、そして、当財団が長く啓発活動を行ってきた、保護犬(保護猫)でチームを作ることを中長期的な目標としています。ぜひこの活動をご支援いただけますと幸いです。

読書犬とは

【読書犬活動とは】
読書犬活動とは、読書犬としての適性のある犬と子どもが一対になり、子どもが人の評価を受けない環境で本を読み聞かせる活動です。1999年、米国の非営利団体Intermountain Therapy Animals が読書およびコミュニケーションスキルの向上、そして読書への意欲向上を目的として「R.E.A.D.プログラム」を始めました。子どもたちの読書パートナーとして、学校、図書館、書店等でボランティア活動をしています。
現在では、世界一の図書館を有し教育水準が高いことで有名なフィンランドにおけるLukukoiraを始め、世界の多くの国で取り入れられている活動です。

【読書犬になるためには】
読書犬はどんな犬でもなれるわけではありません。まずは、健康面、安全面、性格面で適性が有ると判断されることが必要です。その上で、ハンドラーとのペアで、一定のトレーニングと評価を経て、信頼できるセラピー犬となるのです。
読書犬はどんな犬でもなれるわけではありません。まずは、健康面、安全面、性格面で適性が有ると判断されることが必要です。その上で、ハンドラーとのペアで、一定のトレーニングと評価を経て、信頼できるセラピー犬となるのです。

(サニー/ゴールデン・レトリーバー)

(パリス/ビション・フリーゼ)

読書犬とのふれあいを通じ、動物のぬくもりや命の尊さを学ぶことができるだけでなく、読み間違い等を笑ったり、注意したりしない犬たちに読み聞かせることで、安心感や自己肯定感が芽生え自信につながる、そして読書の楽しさを理解する等の効果があると言われています。
“Intermountain Therapy Animalsによると、13カ月間R.E.A.D.プログラムに参加したすべての小学生が2学年上レベルにレベルアップ。中には4学年レベルアップできた子どももいた“(Bueche,S. 2003)

【主催 一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブル】

クリステル財団は、「共に、生きる。」をスローガンに活動をしています。そして、人と動物との共生は、アニマルウェルフェアの向上、豊かな自然環境、そして人の幸せ、どれか1つがかけても成り立たないとの考えから、①犬猫の殺処分問題も含めたアニマルウェルフェア向上のための活動を行うProject Zero ②生態系のトップに立つ絶滅危惧種を救うことで、その地の自然環境・生態系を守るProject Redそして昨年より開始した、③動物虐待をはじめとした虐待・暴力のない世界を目指すProject SOS、の3つのプロジェクトを軸に活動をしています。

【共催 公益社団法人日本動物病院協会】

JAHAは、1978年に設立された動物病院を開業する獣医師を中心とした団体です。動物病院・動物医療の充実や、動物病院を通じた社会貢献事業を推進しています。1986年より高齢者施設、医療施設、教育機関などを動物とともに訪問する「人と動物のふれあい活動」を実践しており、2016年からは都内図書館等で読書犬プログラムも実践しています。

吉田尚子先生の橋渡しもあり、クリステル財団とJAHAは、これまでも様々な企画で協力してまいりましたが、このたび本企画を共に実施する運びとなりました。

【参考文献】
Intermountain Therapy Animals ホームページ https://therapyanimals.org/
Bueche, S. (2003) Going to the dogs: Therapy dogs promote reading. Reading Today, 20(4), 46.
Mary Renck Jalongo, Terri Astorino, and Nancy Bomboy (2004) The Influence of Therapy Dogs on Young Children’s Learning and Well-Being in Classrooms and Hospitals. Early Childhood Education Journal, Vol.32, No1, August 2004.

子供と読書~おすすめのブックリスト~
代官山 蔦屋書店 KIDSコンシェルジュの山脇陽子さん

【 山脇陽子さん厳選の3冊】

  • 『パンやのくまさん』 フィ-ビ・ウォ-ジントン文 セルビ・ウォ-ジントン絵 間崎ルリ子訳 福音館書店
  • 『かいじゅうたちのいるところ』 モーリス・センダック作 神宮輝夫訳 冨山房
  • 『街どろぼう』 junaida 福音館書店

他にも年齢別におすすめの絵本をご紹介いただきました。

【読み聞かせ絵本 〜0から3歳向け〜】
『ラチとらいおん』マレ-ク・ベロニカ文・絵 とくながやすもと訳 福音館書店
『はなのすきなうし』マンロー・リーフお話 ロバート・ローソン絵 光吉夏弥訳 岩波書店
『ねずみのほん1ねずみのいえさがし』ヘレン・ピアス作 松岡享子訳 童話屋
『ねずみのほん2ねずみのともだちさがし』ヘレン・ピアス作 松岡享子訳 童話屋
『ねずみのほん3よかったねねずみさん』ヘレン・ピアス作 松岡享子訳 童話屋
『すばらしい季節』ターシャ・テューダー作 末盛千枝子訳 現代企画室

【読み聞かせ 〜3歳から6歳向け〜】
『ペレのあたらしいふく』エルサ・ベスコフ作・絵 小野寺百合子訳 福音館書店
『パパがやいたアップルパイ』 ロ-ラ・トンプソン文 ジョナサン・ビ-ン絵 谷川俊太郎訳 ほるぷ出版
『ちいさいおうち』 バージニア・リー・バートン文と絵 石井桃子訳 岩波書店

【小学校低学年向け】
『ゆうかんなアイリーン』ウィリアム・スタイグ作 小川悦子訳 らんか社
『チムとゆうかんなせんちょうさん』エドワード・アーディゾーニ作 瀬田貞二訳 福音館書店
『世界のまんなかの島オラーニ』クレア・V・ニヴォラ作 小島明子訳 きじとら出版

【小学校高学年向け】
『世界はこんなに美しい』 エイミー・ノヴェスキー ジュリー・モースタッド 横山和江訳 山烋のえほん 工学図書
『シャクルトンの大漂流』ウィリアム・グリル作 千葉茂樹訳 岩波書店
『オイモはときどきいなくなる』田中哲弥作 加藤久二生絵 福音館書店

【子どもと一緒に読書犬やファシリティドッグ、保護動物について考える本】
『わたしのそばできいていて』リサ・パップ作 菊田まりこ訳 WAVE出版
『いまのわたしにできること』リサ・パップ作 菊田まりこ訳 WAVE出版
『犬といっしょに。』山口節子著 柴内裕子監修 あかね書房
『子どもの共感力を育む』柴内裕子・大塚敦子著 岩波ブックレット777
『いぬのせんせい』ジェーン・グドール文 ジュリー・リッティ絵 ふしみみさを訳 グランまま社
『なまえのないねこ』竹下文子文・町田尚子絵 小峰書店

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執筆:equall編集部

 

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