2022年2月にロシアがウクライナに侵攻したことにより、ウクライナ各地でロシア軍とウクライナ軍の戦闘が起こっています。
ロシアの侵攻から1カ月経った現在では、隣国ポーランドへの避難民は約200万人を超え、受け入れが困難になっているともいわれており、多くの国民は、現在もウクライナ国内での生活を余儀なくされています。
ウクライナについて
・面積:60万3,700平方キロメートル(日本の約1.6倍)
・ウクライナの人口:4,159万人(クリミアを除く)※2021年:ウクライナ国家統計局
・民族:ウクライナ人(77.8%)、ロシア人(17.3%)、ベラルーシ人(0.6%)、モルドバ人、クリミア・タタール人、ユダヤ人等
※2001年国勢調査
ウクライナ首都のキエフがキーウ表記に
ウクライナ首都は、キエフの表記にも変化が見られるようになってきました。
欧米のメディアを中心に、ロシア語由来の「キエフ(Kiev)」ではなく、ウクライナ語の「キーウ(Kyiv)」に変更する動きが加速しています。
両方の表記を見かけるは、こういった背景がある為です。
2022年3月31日:ウクライナの首都等の呼称の変更
日本の外務省が「キエフ」からウクライナ語による読み方に基づく「キーウ」に変更することを発表
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動物達も犠牲に
ウクライナでは、人だけではなく、動物達も多く犠牲になっており、ウクライナで暮らしていたペットやブリーダーは、ロシア砲撃などによって、犬や猫と離れてしまったり、ペットが亡くなってしまうケースも発生しているようです。
また、避難をしている方々のペットは、お散歩がまともに出来ない為、ストレスや不安も抱えているのが現状です。
@uanimals.official では、ウクライナ現地の動物たちの様子を日々発信しています。
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ポーランドでは、獣医師が寝る間もなく、避難してきた動物たちへの対応に追われているといわれています。
日本でも、「change.org」にて、ウクライナ難民受け入れの際にペット同伴での入国が認められるようにプロジェクトが実施されており、30,000人近い賛同が集まっております。(3/20時点)
現在の日本では、動物の入国の際に狂犬病の潜伏期間に相当する180日間の待機期間を設けており、マイクロチップなどの出国政府機関による証明書発行を日本の空港の動物検疫所に到着日の40日前には届け出なくてはなりませんが、現状でこれらの手続きは行うのは非常に困難といえるでしょう。
スペインやベルギーの保護施設、ハンガリーの動物園では、ウクライナで飼育が困難になっている動物の受け入れを開始しています。
ウクライナの動物園
ウクライナの動物園・水族館にも被害がでています。
ウクライナ国内にある動物園も爆撃の被害を受けており、被害を受けたMykolayiv Zooの園長は動物の為に園内に留まる決断をしています。
From the very beginning of #war the Mykolayiv Zoo was bombed. Half of the staff was evacuated, some of them went to war.
The Director Volodymyr Topchyi decided to stay and to help stressed animals. He asks for support by buying e-tickets 👇
🔗https://t.co/LxxFQ6yUzR pic.twitter.com/J592ZszjfK
— MFA of Ukraine 🇺🇦 (@MFA_Ukraine) March 18, 2022
日本の那須どうぶつ王国は、園内に募金箱を設置し、ウクライナの動物園・水族館支援を始めています。
ペットも対応!米ハーバード大生が開設した避難民に受け入れ先を紹介するサイト
米国ハーバード大学の二人が避難民に受け入れ先を紹介するサイト「UKRAINE TAKE SHELTER(ウクライナ・テイク・シェルター)」を構築し、3月にリリースしました。
サイトは16カ国語に対応(日本語未対応)しており、極限状態にある避難民のことを考え操作を簡単になっています。
同サイトでは、ペット受け入れの可否も選択できる為、ペット連れの方にも配慮されたサイト設計になっています。
寄付・動物団体情報
現地に寄付が出来る企業・団体の情報をまとめました。
アニコムホールディングス
アニコムでは、2022年3月17日より、今般の戦火により被災したウクライナのペットとその飼い主の皆様を支援するため、『ウクライナのペット救援募金』プロジェクトを実施しております。
「現在のウクライナでは、戦火により多くの尊い命が失われ、数多くの避難民が出ています。そこには、家族の一員であるペットを連れている方の姿も見られます。ただ、中には一緒に避難ができず、しかし置き去りにすることなどできないために避難が困難になっている方もいます。また、ペット自身も飼い主と離れ離れになってしまったり、砲撃で犠牲になったりといったことが報道されています。
アニコムではこれまで、どうぶつとその飼い主が安心して笑顔で暮らせる社会を構築するため、様々な取り組みを行ってまいりました。この想いに、国境の壁はありません。今回、戦争により被災したどうぶつたちとその飼い主の皆様を支援することで、少しでもどうぶつを愛するウクライナの方々とどうぶつたちの力になれればという想いから、『ウクライナのペット救援募金』を実施するに至りました。
ウクライナの方々とどうぶつたちのため、皆様の温かいご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。 そして1日でも早く、ウクライナの方々とどうぶつたちに安全な生活が戻ることを、心より願っております。」
アニポス
診療明細で寄付ができるアニポスは、2022年2月に61,620円寄付をしています。
UAnimals
ウクライナで活動する動物レスキューの団体です。
公式サイト>>
UAAA (Ukrainian association of animal advocates)
ウクライナで動物保護などを行う団体です。
公式サイト>>
外務省
ウクライナからの避難民に対する支援の提供を検討されている方々に外務省が情報を発信しています。
公式サイト>>
農林水産省
農林水産省がウクライナからの避難民に対する犬の検疫について解説をしております。
これまでの検疫対応
検疫期間中の犬のお世話の方法は、①または②
①飼い主が動物検疫所に通い、お世話
②飼い主がお世話を民間業者に委託
今後の検疫対応
・動物検疫所の施設内で検疫を実施
①マイクロチップによる個体識別
②狂犬病ワクチン2回接種
(生後91日齢以降に30日以上、有効免疫期間内の間隔で2回以上狂犬病ワクチンを実施し、有効免疫期間内)
③抗体価(0.5IU/ml以上) の確認
↓
動物検疫所が「持ち出し許可書」及び「指示書」を発行
飼い主自身が滞在先または支援者の自宅でお世話
・1日2回の健康観察
・動物検疫所への週1回報告
・他の犬や動物と接触させない等の適切な管理
・咬傷防止 など
ユニチャームのウクライナへ支援
ペットケア用品を展開するユニチャームもウクライナへの支援を実施しています。
【支援について】
・国連機関などを通じて50万ユーロを寄付します。
・支援物資として、ベビー用紙おむつ(ムーニー)、生理用品(ソフィ)、などのユニ・チャーム製品を、ウクライナ難民の受
け入れを表明している自治体や、ポーランドなどの難民受け入れ国に対して寄贈する予定です。
・「マッチングファンド」制度を活用し、社員参加による義援金を贈ります。
わさおTシャツでウクライナ難民支援
青森県鰺ケ沢町のいか焼き店の看板犬だったわさおちゃんのTシャツが1枚2,915円(税込)で販売され、製作費などを除いた1,000円を国連の難民支援機関へと贈られる。
結糸はチャリティソックス&ペット用腹巻きで支援
ニットブランド「結糸」は、ウクライナで深刻な状況の子供達や動物支援のための「チャリティソックス&ペット用腹巻き」を発売し、商品の売り上げは全て「ウクライナ危機 緊急子ども支援」とウクライナの動物愛護団体「UA Animals」に寄付をする。
ピースウィンズ・ジャパン
ピースウィンズ・ジャパンがウクライナ国内でペットおよびペット同伴家族の緊急支援を開始。
活動予定
・被戦地からバスによるペット同伴家族避難支援
※まずは、キーウ北東の都市チェルニヒウからの避難支援を予定。その後も必要に応じて支援地を拡大します。
・避難先の紹介
・避難が困難な方への物資支援
・ペットを置いて国内外等へ避難される方のペット一時預かりシェルターの運営支援
・安全が確認され次第、ウクライナ国内での直接支援
・その他、必要に応じた支援
アニマル・ドネーション
動物関連団体へのオンライン寄付サイト運営の公益社団法人アニマル・ドネーション(所在地:東京都港区、代表理事:西平衣里、以下アニドネ、https://www.animaldonation.org/ )は、この度、「動物のためのウクライナ緊急支援基金」を立ち上げます。期間は2022年10月5日までとし、集まった寄付金はウクライナおよび周辺国で動物のための支援活動を行う団体へ送り、現地で保護する動物たちのペットフードや医療費として活用します。
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今後もウクライナの動物に関する情報を更新していきます。
執筆:equall編集部