高額保険金お支払い事例と診療「猫の心房中隔欠損症」を獣医師が解説

ペット保険の「PS保険」を提供する少額短期保険会社のペットメディカルサポート株式会社(本社:東京都港区赤坂、代表取締役社長:米満明仁、以下『ペットメディカルサポート』)は、当社ペット保険「PS保険」が、2020年9月にお支払いしました高額保険金事例についてお知らせします。
また、その中から「猫の心房中隔欠損症」の診療について、「電話どうぶつ病院Anicli24」の院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。

2020年9月度月間 高額保険金お支払い事例

2020年9月度の高額保険金お支払い事例をご紹介します。

事例 種類 病気・ケガの種類 お支払い金額
1 心房中隔欠損症 ¥510,000
2 小型犬 僧帽弁閉鎖不全症 ¥462,200
3 小型犬 膀胱結石 ¥421,300
4 小型犬 胆管肝炎 ¥410,000
5 小型犬 膀胱結石・左尿管損傷 ¥395,900

※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。
※2020年9月1日~2020年9月30日に保険金支払手続きを行った事案。


一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

■平均的な保険金お支払い事例
保険金のお支払いは、上記のように高額なものに限りません。次に、平均的なお支払い事例としてペットの誤飲の診療をご紹介します。
誤飲の事例

事例 種類 病気・ケガの種類 お支払い金額
1 小型犬 誤飲 ¥33,600


■高額診療「猫の心房中隔欠損症」を獣医師が解説
2020年9月度の高額保険金お支払い事例で取り上げた「猫の心房中隔欠損症」の診療内容について、当サービス『獣医師ダイヤル』を担当されています「電話どうぶつ病院Anicli24」院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。

心房中隔欠損症とは、どんな病気なのか
心房中隔欠損症とは、左心房と右心房の間に欠損部分(=穴)が生じている先天的な疾患で、欠損部分を通って、左心房から右心房に血液が流入します。しかし、心房中隔欠損症の猫の多くは何の症状も現れないまま、寿命を迎えることがほとんどです。
猫に症状が現れるかどうかは心房の欠損部分の大きさによって変わり、症状が現れる場合は、少しの運動で疲れやすい、気を失うなどが見られます。

猫の心房中隔欠損症について詳しく
https://pshoken.co.jp/note_cat/disease_cat/case018.html

事例の猫の心房中隔欠損症の通院日数、入院日数、手術回数について

種別
傷病名 心房中隔欠損症
通院日数 5日
入院日数 18日
手術回数 1回

※上記の数値は、PS保険加入者さまから請求されたものであり、ペットメディカルサポートが補償する範囲を示すものではありません。また、平均や水準を示すものでもありません。


猫の心房中隔欠損症の診療内容
※下記の診察内容は、猫の心房中隔欠損症の一般的な診療内容についての記述になり、PS保険にご請求いただいた事案の診療内容とは異なります。
※保険責任開始前に獣医師の診断により先天性異常が発見されている場合は免責事項となり、保険金が支払われません。

検査
・問診、視診
多くは無症状ですが、症状がある場合は、症状が始まった時期やきっかけ、日常生活での様子、既往歴の有無、薬の投与歴などの問診を行います。また、呼吸の様子、粘膜や舌の色の確認、体の成長具合などを観察します。

・聴診
聴診器で心臓の音や呼吸の音を確認します。心房中隔欠損症では多くの場合、心臓の雑音は聞こえませんが、心房の欠損部分によって右心室から血液を送る血管の血流量が増えると、雑音が聞こえることがあります。

・画像検査
超音波検査により、心臓の検査を行います。心臓の断面像を観察すると、心房の欠損部分を確認できます。

治療法
心房中隔欠損症の猫の多くは無症状であり、特別な治療は必要ありません。しかし、症状が出ている場合は内科治療として内服薬が処方されます。根本的な治療は外科治療ですが、病態が進むと外科手術は行えなくなります。外科治療が選択された場合は、手術により心房の欠損部分を閉鎖します。なお、心臓の外科治療を行える病院はとても少ないのが現状です。

予後
心房の欠損部分が小さく症状もない場合の予後は良好ですが、治療が必要なほど大きな欠損がある場合は、内科治療を行っても病気の進行を完全に抑えることはできません。一方、外科治療を行い、手術が成功した場合の予後は良好だと考えられます。

まとめ
猫の心房中隔欠損症はあまり多くない疾患であり、無症状の場合が多く、また、先天性疾患のため予防や健康診断での早期発見も難しいでしょう。
加えて、猫の心房中隔欠損症は病態が進むと外科手術を行えないため、運よく早期に見つけることができ、症状が出ている場合は、すぐに治療を開始することが重要です。

 

■関連サイト
PR TIMES:https://prtimes.jp/

 

執筆:equall編集部

 

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