皆さん、こんにちは。
今日は“分離不安“についてお話ししていきたいと思います。
まず初めに“分離不安“とはどのような症状のことを指すのか知っていますか?知らない方もいらっしゃると思うのでまずは分離不安の軽い説明からしていきたいと思います。
目次
分離不安
皆さんの愛犬の様子で当てはまる項目がいくつかあれば、もしかしたら皆さんの愛犬ちゃんも分離不安の要素をお持ちかもしれません。
①家中どこでも着いてくる。
→おトイレやお風呂場にまでも。笑
②一人で留守番させるとクゥンクゥンと寂しい感じの鳴き声で鳴く。
③お留守番時に玄関の送り迎え以外の時間もずっと飼い主さんが帰ってくるのを自分が好きなスペースではなく玄関でずっと待っている様子。
④一緒に居る時間にずっと肌が触れる距離でなるべくくっついてこようとする。
⑤自分の時間を一人で楽しむことが出来ない。
→おもちゃで遊んだり、自分が好きなスポットで勝手に昼寝したりなど。
⑥飼い主さんの姿が見えなくなるとすごく不安がる、家中を探し始める。
⑦スキンシップの時間が取れない日(忙しい日)が続くと、ご飯を拒否したり、出されたご飯を鼻で隠そうとしたりする。
→かと思いきや手の平に置いて差し出すと食べたり。笑
⑧お留守番中に自傷行為をする。
→前足をガジガジしたり、赤くなる程舐め壊したり、お尻付近やしっぽの付け根辺りもガジガジしたり。。
⑨お留守番中に何かを破壊したり、いたずらしたりする。
→ゴミ箱の中を漁ったり、テーブルの上の食べ物に手をつけたり、飼い主さんの持ち物の先っちょをガジガジにしたりなど。
➉トイレじゃないところにトイレをする。
→普段はちゃんと間違えずに出来るのにも関わらずワザと別の場所に粗相をしたり。。
当てはまった数
皆さんの愛犬ちゃんはいくつ当てはまったでしょうか?
それでは上から順に説明して行きたいと思います。
①の家中どこでもどこまでも着いてくる
これに関してですが、私の愛犬がまさにそうでした。おトイレでもお風呂中でもいつでも半径1メートル以上離れませんでした。
この辺りで、“うん?何かおかしい?“と思う様になりました。
私の愛犬は自分の時間を楽しめていない気がしたからです。常に私の姿を探しては家中追いかけ回る。時には足元に絡まってきて踏んでしまいそうになったり。。
最初の頃は、“なぁんかトイレにまで着いて来て可愛いいなぁ、笑笑“ だなんて思っていたくらいでしたが、徐々に愛犬のお留守番中の奇妙な行動が目の当たりになり、何か病気なのかも?と考えるようになりました。
② 一人で留守番させるとクゥンクゥンと寂しい感じの鳴き声で鳴く
これは私が2階に洗濯物を干しに階段を上がり、ベランダで少しの時間を過ごしていると、下から愛犬の“クゥンクゥン“と言う声が聞こえてきたのです。この時は“可愛いなぁ、寂しいのかな?“くらいにしか考えていなかったのですが、後からよく考えたら、私が居ない時間、いつも毎回あんな風に鳴いているのか?と思うとそれは良くないな、と思いました。これがもしももっと思いっきり吠えてたりしたら?そう思うとやはり、この分離不安、エスカレートしてしまい近所迷惑になってしまう前に、もう少し緩和させた方が良いなぁ、という考えに至りました。
③玄関でずっと待っている
お留守番時に玄関の送り迎え以外の時間もずっと飼い主さんが帰ってくるのを自分が好きなスペースではなく玄関でずっと待っている様子
これは最近は諦めると今ではリビングに戻ってくつろいで飼い主の帰りを待つことが出来るようになりました。しかし昔、テレビカメラをこっそりと玄関に設置して出かけてみたところ、5時間ほど、ほんとうに玄関から離れずに待ちぼうけていました。(飼い主もびっくり。。)こうして話で聞く分には、“忠犬ハチ公みたいで可愛いじゃん“と思うかもしれませんが、愛犬としてはただの留守番がかなりのストレスに成り兼ねません。精神衛生上、良くありません。
④ ずっと肌が触れる距離
一緒に居る時間にずっと肌が触れる距離でなるべくくっついてこようとする。
これも分離不安の子あるあるです。
確かに犬はその昔、群れで生きる生き物だった為、寝る時や寒さをしのぐ時にお互いくっついて寝ていた為、その名残りが未だに残っているのだと思われます。飼い主さんと離れたくない時や甘えたい時、安心したい時などくっついて体を丸めて寝る体勢をしたりすることがよくあります。
⑤ 飼い主さんの姿が見えなくなるとすごく不安がる、家中を探し始める。
これはお留守番中ずっと不安な感情になってしまうので精神衛生上良くない傾向です。
不安→ストレス→免疫力低下に繋がったり、自傷行為(舐め壊しなど)に走ってしまったりする為です。
⑦スキンシップの時間が取れない日
スキンシップの時間が取れない日(忙しい日)が続くと、ご飯を拒否したり、出されたご飯を鼻で隠そうとしたりする。
→かと思いきや手の平に置いて差し出すと食べたり。笑
これは私の祖父母宅で飼われていた愛犬に見られた症状なのですが、たまたま祖母が体調を崩し、1週間程入院していた時期のことでした。祖父も祖母の病院へ付きっきりとなり、愛犬が家に1人きりと言う時間が一時的に増えてしまいました。それと同時にいつもの時間にご飯を与えてもペットシーツやクッションなどで鼻先を使ってご飯を隠すような仕草が増えました。
そして退院した祖母が試しに手でご飯を与えると、愛犬はご飯を食べたのです。
私もこの話を聞いた時にはなんとも驚きを隠せない気持ちになりました。
祖母が入院中、一人きりの時間が増えてしまった為か食欲不信になってしまったのです。このことから、普段からのスキンシップ、愛情表現、ワンコにとってとても大事なんだなぁ、と改めて思い知らされました。
⑧お留守番中に自傷行為をする。
前足をガジガジしたり、赤くなる程舐め壊したり、お尻付近やしっぽの付け根辺りもガジガジしたり。。
これまた困った癖ですよね。
皆さんの愛犬の手足、毛の色が変わっていたり、皮膚の舐め壊しや、薄毛になっている部分や頻繁にガジガジするせいで毛玉になってしまったりとしているところはないでしょうか?
もしあるとすれば、普段、お留守番中のストレス回避の為に愛犬がしてしまっている自傷行為の一貫かもしれません。。
⑨お留守番中に何かを破壊したり、いたずらしたりする。
ゴミ箱の中を漁ったり、テーブルの上の食べ物に手をつけたり、飼い主さんの持ち物の先っちょをガジガジにしたりなどストレス信号点灯の合図を見逃さないでください。
➉トイレじゃないところにトイレをする。
普段はちゃんと間違えずに出来るのにも関わらずワザと別の場所に粗相をしたり。。
これは私の友人が留守番時間が長くなってしまった日のワンコの聞いた様子です。
可愛いらしいアピールですよね。普段おトイレしっかり出来るのにワザと違うところにするだなんて。
しかしこれも、列記とした長過ぎる留守番時間のストレスによる表れです。
いくつか例を出してみましたが、どの項目も元を辿ると原因が分離不安からきている場合が多いです。
もしご自分の愛犬に分離不安の要素が少しでもあるな、と感じましたら早い段階で分離不安を解消させてあげた方が良いかもしれません。
解消方法は次回のコラムにて話していきたいと思います。興味のある方は是非続きもご覧下さい。
執筆:トリマー石原