株式会社矢野経済研究所の発表によると2023年度のペット関連総市場規模は、小売金額(末端金額)ベースで、前年度比104.5%の1兆8,629億円を見込んでいる。原材料・資材・物流関連費・人件費などの高騰により、値上げが進んだ結果、高付加価値品の提案や、飼育頭数が微増で推移する猫向け商品の投入によって売上高は増加傾向となった。
健康意識が高まりプレミアムフード市場が拡大
ペットフードでは、飼育者によるペットへの健康意識の高まりが市場伸長の要因になっており、ドッグフード市場では、高価格帯商品であるプレミアムフードの需要が拡大しており、円安で価格面・安全面で輸出が追い風となっている国産フード、自然派素材や無添加を訴求した商品、肉の含有量が多い商品が好調に推移している。
キャットフード市場も猫への健康意識が高まっており、猫がかかりやすい下部尿路疾患や腎臓の健康維持などを訴求した機能性フードの展開が一般的になっており、キャットフードの新商品投入が活発で、小売も猫関連売場を拡大させる傾向にある。
今後も市場は伸長
2024年度のペット関連総市場規模は、小売金額(末端金額)ベースで、前年度比102.1%の1兆9,026億円を予測しており、ペットフードでは、プレミアムフードよりもさらに一段高い価格帯の「スーパープレミアムフード」として、ECチャネルを主体に新規参入企業による、“エサ”ではなく“ごはん”と呼べるような、食材、生産品質、見た目にこだわったヒューマングレードフードの販売、ペット用品においても、オーラルケア・デンタルケア用品については、参入企業による啓発活動が活発なため、今後も市場は伸長するとみられている。
参考:株式会社矢野経済研究所
執筆:equall編集部
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