2月22日の「猫の日」を前に、【100年生活者調査～ペット編～】を実施 価値観の多様化が進む人生100年時代、非生物をペットと捉える人は5割超！
動物と同じく愛情を注げば孤独感解消の一助、ペットの対象は「たわし」にまで多様化！？
目次
100年生活者調査～ペット編～
株式会社Hakuhodo DY Matrix（本社：東京都港区、代表取締役社長：奥井 隆之、以下Hakuhodo DY Matrix）のシンクタンク「100年生活者研究所」は、20～80代の男女728名を対象に人生100年時代における幸福とペット飼育に関する意識調査を実施しました。
2月22日は、猫の鳴き声「にゃんにゃんにゃん」と読めることから「猫の日」に制定されています。今回、100年生活者研究所では猫から焦点を拡大し、ペットに対する意識が人生100年時代における幸福度にどのように影響するのか調べました。その結果、ペットを飼っている人は、そうでない人と比べて幸福度（10点満点）が7点以上ある割合が高く、調査対象者の5割超がロボットやぬいぐるみ、さらには「たわし」などの非生物も「ペットになりうる」と回答しました。
人生100年時代では、4人に1人が孤独や孤立の不安を感じている一方、高齢や住宅環境などの理由によって動物のペットを飼育できない人がいます。多様な価値観を許容する時代で、非生物をペットとして認識して動物と同じく愛情を注ぐことができれば、人生100年時代の不安解消につながる可能性が示唆されました。
【100年生活者調査～ペット編～】サマリー
1.「人生100年時代」の不安を聞いたところ、4人に1人が「社会的孤立や孤独感」を挙げた
2.ペットを飼育して良かった点は、「日常を豊かにしてくれた」「ストレスが減った」など精神面での安定を挙げる人が多く、ペット飼育により孤独感解消につながる可能性が示唆された
3.幸福度（10点満点）が7点以上である割合を調べたところ、ペットを飼っている人は、そうでない人より7.8ポイント高かった
4.自由回答からは高齢や住宅環境を理由に生き物を飼えないものの、動物と同じようにロボットやぬいぐるみなどに愛情を注ぎ、孤立・孤独感の解消につなげている人がいた
5.ロボットやぬいぐるみ、たわしも含め、「非生物もペットとなりうる」と回答した人は5割を超え、ペットのあり方が多様化している
【100年生活者調査～ペット編～】結果詳細
■Q1. 「100年生活時代」と聞いた時に、あなたは何について不安を感じますか
―「社会的孤立や孤独感に不安を感じる」と回答したのは4人に1人
「人生100年時代」と聞いて感じる不安要素について聞いたところ、「自分の健康・病気」が75.0％と最も高く、「お金」（71.2％）、「地球温暖化や自然災害など、環境問題」（29.1％）と続きました。
また、24.2％は「社会的孤立や孤独感」と回答。健康面や経済面以外だけでなく、精神面についても4人に1人が不安に感じていることがわかりました。
■Q2. あなたがペットを飼ってよかったと感じることについて、あてはまるものを全て選んでください（ペット飼育者459名対象）
―「日常が豊かになった」「癒されてストレスが減った」などの精神面の項目が上位に挙がった
ペットを飼ってよかったことについて質問したところ、「ペットの存在が日常を豊かにしてくれる」が50.1％と最多でした。次いで、「ペットに癒され、ストレスが減った」（49.9％）、「ペットとの関係が心の豊かさをもたらしてくれた」（38.3％）となりました。全体として生きがいや精神面の安定に関する項目が上位に挙がり、ペット飼育により孤立・孤独感の解消につながる可能性が示唆されました。
■Q3. あなたは全体として、どの程度幸せですか。「とても不幸せ」を0点、「とても幸せ」を10点とすると、何点くらいになると思いますか
―幸福度スコアが7点以上の割合は、ペットを飼っている人の方が、そうでない人より高い傾向にある
ペット飼育の有無別に幸福度（10点満点）を尋ね、高得点である7点以上の割合を比較しました。その結果、「現在ペットを飼っている」人は62.0％で、「現在ペットを飼っていない／ペットを飼ったことがない」人の53.8％と比べて7.8ポイント高くなり、ペットを飼っている人は幸福度がやや高い傾向にありました。
■Q4-1. あなたが将来飼いたいペットは何ですか（自由回答）
■Q4-2. あなたがペットを飼ってよかったと感じることについて、その内容をできるだけ詳しくお書き
ください（自由回答）
―高齢や住宅環境を理由にペット飼育を諦める人がいる一方、制限のある中で非生物をペットと捉えて 愛情を注ぐ人もいる
将来飼いたいペットや、ペットを飼ってよかったと感じることについて自由回答で聞いたところ、高齢や住宅環境を理由にペット飼育を諦めている声が聞こえました。しかしながら、一部の人は非生物に愛情を注ぐことで、動物のペットと同じく日常生活の豊かさやストレス軽減を図っていることがわかりました。
【飼えない理由】
•私の死後かわいそうで飼えない（80代、男性）
•自分が年で面倒見られないから、飼うことは諦めている（80代、女性）
•以前、犬を飼っていて健康にも良く、仲間とも話したりできていたが、その犬が死んでから自分のような高齢家族には次の犬は飼えない（80代、男性）
【非生物に愛情を注いでいる声】
•マンションではペットが飼えないので、ペット型ロボットを購入した。会話が増え、生活に潤いを与えてくれる（60代、男性）
•生き物の命を今、この歳で預かることができないと考えたとき、目の前に現れたのがペット型ロボットだった。歌や踊りで癒してくれる（70代、女性）
■Q5. あなたはロボット・ぬいぐるみ・たわしなど、非生物をペットとして扱うことについて、どのように考えますか
―調査対象者の半数以上が「非生物もペットになりうる」と回答した
Q4-1,2の自由回答結果を踏まえて非生物をペットとして捉えている人が、どの程度いるのかを調べました。その結果、「非生物はペットになりうる」と考えているのは53.5%で、半数以上が非生物をペットと認識していることが判明しました。この内訳をみると、「非生物はペットになりうると思うが、自分は飼いたくない」が37.0％、「非生物はペットになりうると思うし、自分も飼ってみたい」が16.5％となりました。
調査結果に関する研究員コメント：須藤 三貴
ペットの存在が人間の生活を豊かにし、さらにペットを飼っている人は、そうでない人よりも幸福度がやや高い傾向にあることが分かりました。注目すべきは生物に限らず、非生物もペットとして捉えている人が半数以上を占め、ペットのあり方が多様化していることです。実際、東京都内で「たわし」にリードをつけて散歩している人を何度か見かけました。ハロウィンやクリスマスなど季節に合わせて着せ替えられ、愛されている様子でした。この背景には多様性を尊重する時代への変化があると考えています。従来とは異なる価値観を許容する流れが強まる中、人生80年時代では当たり前だった「生物＝ペット」という概念にとらわれず、多様な非生物もペットと同じように愛情を注ぐ対象になってきているのだと思います。
人生100年時代の不安要素として4人に1人が「社会的な孤立・孤独感」を挙げており、ペット飼育が孤独感解消の一助となる可能性があることは、調査結果でご紹介した通りです。高齢者の単身世帯増加も課題となっている日本において、非生物をペットと捉え直し、愛情を注ぐことができれば人生100年時代を前向きに生きる力が生まれるのではないでしょうか。
高齢や住宅環境を理由に生き物を飼いたくても断念している人も多いかもしれません。そういった思いを抱えている人はロボットやぬいぐるみ、もしくはたわしなどを「新しいペット」としてお迎えし、あなたの100年人生にちょっとした幸せをプラスしてみませんか。
【100年生活者調査～ペット編～】概要
■調査目的：人生100年時代における幸福とペット飼育の関係性把握
■調査手法：インターネットモニター調査
■調査期間：2023年12月
■調査対象者：20～80代の男女728名
参照元：PR TIMES
執筆：equall編集部
