ボクサーの特徴や性格・基礎知識を学ぼう!飼い方・歴史・飼育費用・ケア方法を解説

ボクサーとは

筋骨隆々という言葉を体現した犬種がボクサーです。強面の顔立ちと鋭い眼差し、飼い主の指示に従順に従う姿勢はまさに世界最強クラスと呼ばれるにふさわしい存在です。計り知れないほどのパワーを持つボクサーの魅力に注目してみましょう。

ボクサーの特徴

日本では凶暴な番犬や警察犬のイメージが強いボクサー。数十年前のバブル期には富裕層のガードドッグとした活躍することも多く、テレビドラマで凶暴さをむき出しにしたイメージを色濃く覚えている方も多いでしょう。

近年、ボクサーをガードドッグとして飼育する家庭は激減し、一部の自治体では飼育環境の整備や檻の設置などの条件を設けています。

性格は

  • 勇敢
  • 忍耐強い
  • 従順
  • 温厚
  • 落ち着きがある

ボクサーは大抵の物事には同時ずに状況判断を的確に行うことができます。これはボクサー故の忍耐強さや屈強な体格、高い攻撃性からくるものです。

優しい、温厚という言葉がたびたび用いられますが、これはボクサーがその場面において命の危険を感じるほどの危機に直面していないからにすぎません。無条件ですべてを受け入れるわけではないことをしっかりと理解しておくべきです。

ボクサーはドイツが生み出した最強犬種の1つです。古くは軍用犬やガードドッグ、野生動物の撃退などに活躍したほどです。安易に家庭犬として受け入れるべきではありません。

運動量は

瞬発力を発揮した全力疾走、渾身の力を込めた引っ張り合い、対等にじゃれ合うことのできる犬同士の遊びなどが日々欠かせません。ただ一般家庭ではなかなかこのような環境を整えることは難しく、運動不足、ストレス過多になるリスクが高くなります。

ドッグランでは周囲の刺激や状況から突発的にボクサーが興奮し他犬を激しく攻撃する大きな事故が後を絶ちません。

しつけや家庭犬のレベルでは不十分で、警察犬などと同等の高度な服従訓練が必要です。経験豊富な訓練士の指導を受け徹底した訓練を行いましょう。訓練に要する期間は子犬期の一時的なものではなく、その後の成長もふまえ3年前後を予定しておきましょう。

サイズ・毛色・体重など

JKCの定めるボクサーのサイズ基準は

体高
キ甲から肘を越えて地面までを測定。
牡:57~63cm 牝:53~59cm
体重
牡:30kg以上(体高約60cmに対して)
牝:約25kg(体高約56cmに対して)

と定められています。均整の取れた引き締まった体形がボクサーならではの魅力です。

毛色はフォーンまたはブリンドルとJKCでは定められています。白い斑点やラインが入る場合もありますが、この毛色は減点対象にはならず魅力、個性として受け入れられています。

ボクサーといえばピンと尖った立ち耳が印象的ですが、この耳は断耳と呼ばれる外科処置を施し整形したものです。断耳前は垂れさがっています。近年はヨーロッパを中心に断耳を虐待行為と捉え禁止する傾向が強まっています。

ボクサーの歴史

ボクサーはドイツで古くから飼育されていた「牛噛み犬」を祖先に持ち改良された犬種だといわれています。

ボクサーの特徴でもある広い口角と強い顎の力は捕獲した獲物を押さえつけ、噛みつき、飼い主が到着するまでその場に確保しておくうえで多いに役立ちます。

この特性は現在も色濃く受け継がれていて、ボクサーが一旦咥えた物や噛みついた場合に引き離すのは人間では不可能で、ボクサー自身の判断のみが有効とされているほどです。

日本では数十年前から、富裕層を中心に私邸の警備、番犬として注目を浴びました。日本犬に比べスタイリッシュな風貌が富裕層の象徴とされた時期もありました。

しかし闘犬種であること、一般家庭では飼育が不可能なことから徐々に飼育頭数は減少し現在はごく一部の愛好家のみの飼育に落ち着いています。

ボクサーの均整の取れた体形は日々の訓練の賜物であり、ドッグショーではその美しさを存分に披露しています。

ボクサーの飼育頭数

JKCの統計によるボクサーの飼育頭数は

年度飼育頭数ランキング
202014154位
201915454位
201818946位
201729442位

ボクサーは50年以上も前から日本で一定の飼育頭数を誇る犬種ですが、一般家庭のペットとして広く受け入れられる犬種ではありません。一部自治体では飼育環境に様々な条件を設けています。従順で温厚な性格ではありますが、飼育は訓練の専門家や上級者向けです。

ボクサーの年間飼育費用

実際にボクサーと暮らす場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか?

一か月(単位:円)一年 (単位: 円)
ドッグフード5,00060,000
トイレ用品1,00012,000
トリミング10,00012,000
ペットホテル40,000
ペット用品2,00024,000
医療費40,000
合計18,000296,000

※平均飼育費用であり、与えているフードやホテル・トリミングの利用頻度により個人差があります

※医療費(混合ワクチン、フィラリア予防、ノミダニ予防費用で算出)

※算出方法は、コチラをご覧ください。

ボクサーは闘犬種であり、飼い主には従順なものの、飼い主以外では扱いが難しく危険な場合があります。トリミングやペットホテルの利用を断られる場合もあるので、あらかじめ依頼できる施設や専門家を探しておきましょう。

ボクサーのケア

ボクサーとの暮らしで習慣化すべきお手入れは

【毎日】

〇歯磨き、デンタルケア

歯ブラシ、飲み水に混ぜるタイプ、歯に塗るジェルタイプなど様々な製品があります。愛犬の性格や口内の状況、使い勝手の良さで選びましょう。

健康な状態の歯は白く、艶があります。歯の根元や表面が茶色や緑に変色している場合は、早急に動物病院を受診しましょう。

【2、3日に一度】

〇ブラッシング

〇耳掃除

垂れた耳は通気性が悪く、内部で雑菌の繁殖が進みがちです。数日おきの拭き掃除で、耳内部を清潔に保ちましょう。

臭いや汚れは外耳炎のサインです。症状がある場合は早めに動物病院の受診を。

【月に一度】

〇爪切り

〇肛門腺しぼり

〇シャンプー

シャンプーは月に1度が目安です。シャンプー後は全身の水分をしっかりと取り除いてあげましょう。

ボクサーのまとめ

家族には全幅の信頼を寄せ、甘えた仕草を見せてくれるので見た目とのギャップに家族全員が夢中になるボクサーですが、闘犬種であること、周囲に恐怖感を与える風貌であることは重々理解し安全な飼育を心掛けましょう。

執筆 :ライター 大谷

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