2026年7月、いわゆる「副首都構想」に関する法律(副首都法)が国会で成立し、ニュースで大きく取り上げられました。このニュースを見て、うちのペットには関係なさそう」と感じた方も多いかもしれません。
でも実は、この法律のテーマは、大規模災害への備え。ペットと暮らす私たちにとっても、決して他人ごとではないんです。
今回は、副首都構想についてペット目線で整理しながら、これを機に見直しておきたい「災害時のペットの避難と食事」について、具体的にお伝えします。
目次
そもそも「副首都法」ってどんな法律?
副首都法(正式名称は「国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律」)は、2026年7月24日の参議院本会議で、賛成123・反対121というわずか2票差で可決・成立しました。自民党と日本維新の会が共同で提出した議員立法です。
目的は大きく2つあります。
1. 首都機能のバックアップ
首都直下地震などの大規模災害で東京圏がマヒしたとき、政治・行政・経済の中枢機能を代わりに担う都市(副首都)をあらかじめ用意しておく
2. 東京一極集中の是正
機能を地方に分散させ、多極型の経済圏をつくる
副首都には、人口・経済の集積や地方行政体制などの要件が定められ、国が規制緩和や税制面での後押しをする仕組みです。候補として名前が挙がっているのが大阪で、国会審議では「大阪ありきではないか」といった批判や、費用や具体的な機能が不明確だという指摘も野党や専門家から出ました。
その他にも札幌、名古屋、福岡も候補として挙げられていますが、賛否が分かれるテーマである点も、あわせて押さえておきましょう。
ペット飼育者にいちばん関係するのは「災害への備え」
副首都構想の核心は、「東京が被災しても国の機能を止めない」という災害対策にあります。国レベルで“もしもの備え”を見直す動きが進むいまは、私たち一人ひとりの家庭でも、ペットの防災を点検するタイミングといえます。
環境省も「人とペットの災害対策ガイドライン」で、飼い主が平時から備えておくことの大切さを呼びかけています。ここでは特に重要な「避難」と「食事(備蓄)」の2点を確認しましょう。
災害時のペットの避難、原則は「同行避難」
環境省が原則としているのは、災害時に飼い主がペットと一緒に安全な場所まで避難する「同行避難」です。ここで大切なのが、次の区別です。
- 同行避難=ペットを連れて“避難所まで一緒に移動する”こと
- 同伴避難=避難所で“飼い主とペットが同じ空間で過ごせる”こと(受け入れ可否は避難所ごとに異なる)
「連れて行けても、同じ部屋で過ごせるとは限らない」ここを勘違いしていると、いざというとき困ってしまいます。お住まいの地域の避難所がペットをどう受け入れるのか、平時のうちに確認しておきましょう。あわせて、次の準備も有効です。
- クレート・キャリーに慣れさせる:避難所ではケージ内で過ごすことが多いため、日頃からの慣らしが安心につながる
- マイクロチップ+迷子札:はぐれてしまったときの再会率が大きく変わります
- ワクチン接種・ノミダニ予防:集団避難では衛生管理が重要になります
災害時のペットの食事:フード・水は「最低5日分」から
支援物資は人間用が優先されがちで、ペットフードはすぐに届かないことも。だからこそ、フードと水の備蓄は自衛が基本です。
- フード・水は最低でも5日分、できれば7日分以上を目安に備蓄
- 持病のある子は薬も多めにストック(かかりつけ医に相談を)
- 使い慣れたトイレ用品・ペットシーツも忘れずに
- 賞味期限切れを防ぐには「ローリングストック」普段から少し多めに買い、古いものから使って買い足す方法が便利です
いつものフードを備えておくことは、避難生活のストレスで食欲が落ちがちなペットにとって、「食べ慣れた味」という安心にもつながります。
副首都によるその他の影響は?
災害対策以外にも、副首都構想が進めば、暮らしにさまざまな変化が生まれる可能性があります。ペット飼育者に関わりそうな点を、現時点で考えられる範囲で挙げてみます。
- 都市開発・経済の集積
規制緩和や投資促進で、対象地域の再開発や産業集積が進む可能性。ペット関連ビジネスや動物医療の拠点が充実していく展開も期待できます - デジタル行政の推進
法改正の過程では、行政のデジタル化や官民データ基盤の整備も盛り込まれました。将来的に、ペットの登録手続きなどがオンラインで完結しやすくなる可能性もあります - 地方分散の流れ
東京一極集中がやわらげば、地方でのペットとの暮らし(広い住環境、ドッグラン整備など)にとって追い風になる、という見方もできます
ただし、これらはあくまで今後の方向性であり、具体的な中身はこれから決まっていく段階です。過度な期待も不安も持ちすぎず、続報を落ち着いて見ていきましょう。
ちょっと嬉しい話題!副首都・大阪のPRキャラは“猫”
最後に、ペット好きが思わずほっこりするトピックを。
副首都の有力候補である大阪では、副首都・大阪のPRキャラクターとして、猫の「にゃにわ福まる(にゃにわふくまる)」が活躍しています。「浪速(なにわ)」に猫の鳴き声「にゃ」をかけた、福を呼びそうな縁起のよいネーミングの猫キャラクターです。
にゃにわ福まるは、少し難しい「副首都ビジョン」を、特設サイトや公式SNSでわかりやすく・楽しく案内してくれる存在。堅い話題になりがちな副首都構想を、猫が“通訳”してくれると思うと、なんだか親しみがわいてきますね。
法律の話も、たどれば「わが家の防災」につながる
副首都構想と聞くと遠い話に感じるかもしれませんが、その根っこにあるのは「もしものときにどう命を守るか」という、とても身近なテーマです。大切な家族であるペットのために、ニュースをきっかけに、今日できる備えから始めてみませんか。
出所
- 衆議院「国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律」
- 大阪府「副首都ビジョン」
- 環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」
※本記事は制度の概要と、ペット飼育者に関わる防災の観点を中立的に整理したものです。制度の詳細や最新状況は、国・自治体の公式情報をご確認ください。避難所のペット受け入れ方針は自治体ごとに異なります。
執筆:equall編集部
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