ペットの誤飲・誤食に注意!飼い主が知っておきたい原因・対処法・予防方法

ペットの誤飲・誤食は、重大なトラブルのひとつです。ペットが口にしてはいけないものを誤って食べてしまうと、体調不良や命に関わる事故につながることもあります。本記事では、犬や猫による誤飲・誤食の代表例や危険性、適切な対処法、そして日常的にできる予防策を解説します。

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なぜペットは誤飲・誤食をしてしまうのか?

犬や猫には、人間とは異なる嗅覚や好奇心があります。

とくに子犬や子猫は、物をかじったりなめたりすることで学ぶことも多いため、異物を飲み込むリスクが高くなります。
また、ストレスや退屈からくる行動として、飼い主の目を盗んで異物を食べてしまうケースもあります。

誤飲・誤食の多い危険な物一覧

食品・飲料の誤食

チョコレート、玉ねぎ、ぶどう、キシリトール
とって中毒性があり、少量でも重篤な症状を引き起こします。

アルコールやカフェイン
少量でも中枢神経に影響を与え、最悪の場合、死に至ることも。

日用品の誤飲

洗剤、漂白剤、除菌シート
強い化学成分が含まれており、粘膜へのダメージや消化器障害の原因に。

プラスチックや輪ゴム、布製品
腸閉塞を引き起こすおそれがあります。

化粧品・スキンケア用品
シャンプー、クリーム、香水などには界面活性剤やエタノールが含まれ、摂取すると消化器障害や中毒症状を起こします。

化粧品メーカーのサイトでは、化粧品の原料は人体への影響を考慮して作られていますが、動物にとっては安全とは限らないため、誤飲後は必ず獣医師の判断を仰ぐべきとしています。

ペットフード以外の食べ物の取り扱い

環境省の「ペットフード安全ガイドライン」でも指摘されている通り、人間用の食品は基本的にペットに与えないことが原則です。食事中の「おすそわけ」はリスクの温床になりがちです。

人と犬や猫は違う生き物です。可愛くて擬人化をしてしまう気持ちも分からなくないですが、そもそも異なる生き物という視点は忘れないようにしましょう。
またペットフードで「人も食べれます」という言葉を目にしますが、こちらは商品を販売するためのマーケティング・プロモーションの文言と言えるでしょう。ペットフードを人が食べる必要はなく、擬人化を促進する一つの要因ともいえます。

誤飲・誤食が疑われるときの対応方法

見つけたときの初期対応

何をどのくらい食べたのか、時間はいつかをメモしておきましょう。
すぐに動物病院へ連絡・受診:動物病院では、中毒物質の解毒処置などによる治療が行われます。

症状が見られる場合

よだれ、嘔吐、下痢、震え、元気消失、呼吸異常、痙攣などがあれば緊急事態です。夜間であっても救急対応可能な病院にすぐに連れて行きましょう。

誤飲・誤食を防ぐための予防策

家の中の環境づくり

ゴミ箱にフタをする、棚に物を置かないなど、ペットの届かない位置に物を置く習慣をつけましょう。
化粧品、洗剤類は引き出しや収納ケースに保管し、ペットの行動範囲に置かないようにします。

しつけと環境

誤食行動は退屈やストレスから来ることが多いため、お散歩、おもちゃや知育玩具でストレスを発散させましょう。また、「NO」と教えるなど、しつけも重要です。

フードの安全性確認

ペットフードは「ペットフード安全法」に適合した製品を選ぶことが基本です。パッケージの成分表示を確認し、怪しい添加物が含まれていないかチェックして、ペットに適したフードを選ぶようにしましょう。

砂を食べてしまったわんちゃんの例

大阪動物医療センターの動画では、実際に砂を食べてしまったわんちゃんの様子を見ることができます。
ちょっとした油断によって命が奪われてしまう可能性があることを認識しましょう。

愛犬・愛猫の安全は日々の心がけから

ペットの誤飲・誤食は、家庭内でも簡単に起こる身近な問題です。飼い主がしっかりと知識を持ち、日常的に気を配ることで多くのトラブルは防げます。万が一に備え、かかりつけの動物病院の連絡先や、夜間対応の救急病院の情報もあらかじめ把握しておきましょう。
ペットも家族の一員。安心・安全な環境を整え、健康的な毎日を一緒に過ごしましょう。

参考文献:
環境省「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」
東京都保険医療局「ペットの食事について」

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執筆:equall編集部

 

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