新型コロナウイルス感染症とペットに関する情報について

公益社団法人 東京都獣医師会 危機管理室 感染症対策セクションより、「新型コロナウイルス感染症とペットに関する情報について」を発表しました。

新型コロナウイルス感染症とペットに関する情報について

The New England Journal of Medicine(NEJM)の TO THE EDITOR 欄に、Halfmann 氏らが3 組、6 頭の猫間での新型コロナウイルス感染について、論文を発表しました(Transmission ofSARS-CoV-2 in Domestic Cat. 2020 年 5 月 13 日)。

実験環境下で、猫同士での感染が成立することは、既に Shi J 氏らにより報告されています。
(Susceptibility of ferrets, cats, dogs, and other domesticated animals to SARS-coronavirus 2.Science 2020 年 4 月 8 日 (Epub ahead of print).)。
アメリカ米国疾病予防管理センター(CDC)のガイドラインは、Science 誌に Shi 氏らの論文が掲載された後、更新されていますが(最終更新 2020 年 4 月 30 日)、現時点では、新型コロナウイルスの感染について動物が重要な役割を示している証拠は無く、動物がヒトに感染させる可能性は低いと考えられると示しています。
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/daily-life-coping/animals.html

現在、400 万人を超える新型コロナウイルスのヒトの感染が起こっていますが、猫を含む動物が新型コロナウイルス感染症の流行に何らかの役割を示していることは確認されていません。
本会としては、様々な報告に引き続き注意することは大事だと考えています。
今後の更なる検証を注意深く見守っていきたいと考えており、現時点では、猫がヒトの感染について重大な役割を果たしているとは認識しておりません。

先ずは、飼育者が本感染症に罹患しない注意を続けることが重要であると考えています。
新型コロナウイルスについては、新型であるが故に情報が錯そうしています。
未知のものに対する不安から、飼い主の皆さまが混乱されたりしないように、「正しい情報を発信したい」との思いから、東京都獣医師会では様々な情報を収集し、感染症対策セクション内だけでなく、有識者の意見を伺いながら、社会に向けて発信してきました。

特に注意している点は、情報の背景を確認することです。
例えば、糞便からウイルスが検出されたという情報の場合、その糞便がどこで、どのように採取されたかを確認します。床や地面に落ちていた糞便であれば、床や地面にあったウイルスが付着したのか、体内から排出されたのかが確認できません。

ペット動物への感染についても、通常の飼育環境での感染なのか、実験環境下の感染なのかを確認します。
実験環境下では、通常の生活では想定できない密な環境を人工的に作ったり、大量のウイルスを投与したりする場合もあります。
農場のような場所では、実験環境以上に過密な状態で飼育されている場合もあります。

それらの背景を調べることで、飼い主として心配すべきことなのか、あるいは実験下の出来事であるため、事実としては知っておき、注意を払うことは必要でも、むやみに恐れる必要はないのかを検討した上で、発信用のコメントを作成します。

世界中でヒトへの感染だけでなく、犬や猫といった伴侶動物の他、トラやネコ科の動物、その他小動物などへの感染が次々に報告され始めていますが、飼い主の皆さまは、新しい情報に接するとき、「背景」について冷静に確認いただいた上で、今、自分が愛犬や愛猫などのペットを守るために、どう行動すべきかを考えてください。

ペットを新型コロナウイルスから守るためにすべきことは、飼い主であるあなたが感染しないことなのです。

参考:2020.05.14 公益社団法人東京都獣医師会 危機管理室感染症対策セクション (https://www.tvma.or.jp/public/items/1-20200514.pdf)

■関連サイト
東京都獣医師会:https://www.tvma.or.jp/

■東京都の公園(ドッグラン)利用状況一覧
https://media.equall.jp/archives/2329

■新型コロナウイルス感染症による入院・宿泊療養の際のペットの飼育について
https://media.equall.jp/archives/2323

■飼い主さんに向けて(新型コロナウイルスQ&A)
https://media.equall.jp/archives/2268

■「動物の愛護及び管理に関する法律等の一部を改正する法律」令和2年6月1日から施行
https://media.equall.jp/archives/2316

 

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執筆:equall編集部

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