ペットの整体と獣医師法!飼い主が知っておきたい注意点

犬や猫のために「整体」を検討している飼い主さんもいるでしょう。一方で、2026年10月、日本獣医師会は、飼育動物に対する「整体」等の施術について、名称ではなく実際の目的や内容によって、獣医師法上の「診療」に当たる場合があると公表しました。

大切なのは、施術名や宣伝文句だけで判断しないことです。痛みや歩き方の変化などがあるときは、まず動物病院に相談し、病気やけがの有無を獣医師に確認してもらいましょう。

ペットの「整体」は名称だけで判断されません

日本獣医師会は、飼育動物に対して「整体」と称して行われる施術について、農林水産省へ獣医師法第17条との関係を照会しました。農林水産省は2026年9月18日、この考え方について「貴見のとおり」と回答しています。

公表資料では、施術の名称ではなく、実際に行われる行為の目的・内容に照らして、獣医師でなければ業務として行えない「診療」に該当するかを判断すると示されています。

診療に当たるとされる考え方

獣医師法第17条では、犬や猫を含む飼育動物の診療を業務として行えるのは獣医師に限られます。農林水産省は、獣医師法における「診療」について、疾病の診察・診断・治療だけでなく、獣医学的な判断や技術がないまま行うと動物に危害を及ぼすおそれがある行為も含むと説明しています。

今回の資料で例として示されたのは、次のような行為です。

  • 動物に触れたり、目で見たりして、疾病や健康状態について判断すること
  • 診察・診断・治療を目的とする施術で、獣医学的な判断・技術がなければ動物に危害を及ぼすおそれがあること

同じ「整体」という名称でも、実際の目的や内容によって個別に判断されます。名称だけで「診療ではない」とは言えません。

「歩き方が気になる」とき、飼い主が先にすべきこと

歩き方の変化、立ち上がりにくさ、触られるのを嫌がる、急に活動量が落ちたといった様子には、痛みやけが、病気などさまざまな背景があり得ます。家庭や施術の場で原因を決めつけるのではなく、まず獣医師に相談してください。

とくに、急に歩けなくなった、強い痛みが疑われる、呼吸が苦しそう、ぐったりしている、排尿・排便の様子が普段と大きく異なる場合は、施術の予約を優先せず、速やかに動物病院へ連絡しましょう。

施術を検討する前に確認したいこと

病気やけがの可能性を獣医師が確認したうえで、何らかのケアを検討する場合も、飼い主自身が目的と安全性を理解しておくことが重要です。

  • 痛み、歩行異常、しびれなどの原因について、動物病院で相談したか
  • 施術者が病気の診断や治療効果をうたっていないか
  • 施術の内容、動物への負担、想定されるリスクを事前に説明しているか
  • 異変が出た場合に中止し、動物病院へつなぐ方針が明確か

「必ず良くなる」「病院に行かなくてよい」といった断定的な説明には注意が必要です。個々の施術が獣医師法上の診療に当たるかは、実際の目的や内容に照らして個別に判断されます。

愛犬・愛猫の体調変化は、まず獣医師へ相談を

今回の公表は、ペットへの「整体」等を一律に評価するものではなく、動物への行為を名称だけで判断しないよう注意を促すものです。犬や猫の体に気になる変化があるときは、まず獣医師の診察を受け、必要な対応を一緒に考えてもらいましょう。

参考資料

  • 飼育動物に対する「整体」等について(公益社団法人日本獣医師会)
  • 小動物獣医療等に関するよくある質問(農林水産省)
  • 獣医師法 第17条(e-Gov法令検索)

執筆:equall編集部

 


公式LINE

おすすめ情報を受け取る

犬用ドッグフード選びにお悩みの方へ!選び方や購入方法を解説します

猫用キャットフード選びにお悩みの方へ!選び方や購入方法を解説します

 あなたにオススメ