犬の手作り食・おやつのビタミンDをどう考える?小規模調査から分かること

魚を使った手作り食や犬用おやつを選ぶとき、栄養の偏りが気になることがあります。2026年に公表された分析では、魚類を主なタンパク質源とする犬の一般食3製品のうち2製品、おやつ2製品すべてで、ビタミンDの含有量がAAFCOの養分基準を上回りました。鮭だけをタンパク質源にした手作り食でも同様の結果でした。
ただし、この研究は一部の製品と手作り食を測定した発表で、すべての犬用フードや魚を使った食事を評価したものではありません。特定の商品が危険だと示すものでもありません。この記事では、結果を過度に一般化せず、食事を見直すときの考え方を整理します。

この記事の要点

  • 調査では、魚類を主なタンパク質源にした一般食・おやつ・手作り食を分析した
  • 測定した一般食3製品中2製品、おやつ2製品すべてでAAFCO基準を上回った
  • この結果だけで、個別商品の安全性や犬の健康影響は判断できない
  • 食事管理中の犬は、自己判断で手作り食やおやつを増減しない

研究で測定されたこと

この研究は、魚類を主なタンパク質源とした犬の食事について、ビタミンDの含有量を定量分析しました。対象には、一般食3製品、おやつ2製品、鮭のみをタンパク質源にした手作り食が含まれます。

対象 研究で報告された結果
一般食 3製品中2製品でAAFCOの養分基準を上回った
おやつ 2製品中2製品でAAFCOの養分基準を上回った
鮭のみを使った手作り食 AAFCOの養分基準を上回った

ビタミンDは脂溶性ビタミンの一つです。研究の要旨では、過剰摂取により多飲多尿、嘔吐、流涎、食欲減退などが起こることや、高濃度の曝露では腎機能障害が報告されていることに触れています。

この研究だけでは決められないこと

研究で分析されたのは限られた製品数と特定の手作り食です。犬が実際にどの程度をどの期間食べたか、ほかの食事とどう組み合わせたか、健康にどのような影響が出たかは、この発表だけでは分かりません。

そのため、魚を使ったドッグフードやおやつを一律に避ける必要はありません。製品を自己判断で危険と決めつけたり、主食を急に手作り食へ切り替えたりせず、食事全体で考えることが必要です。

食事を見直すときの3つの確認

01|主食とおやつを分けて量を把握する

毎日のフード、おやつ、手作りのトッピングをすべて書き出します。特定の食材を加える場合も、全体量から考えます。

02|製品の給与方法と対象を確認する

一般食やおやつは、総合栄養食と目的が異なります。パッケージに書かれた給与方法、対象年齢、注意事項を確認します。

03|食事管理中なら担当の獣医師に相談する

腎臓病などで食事管理を受けている犬や療法食を使っている犬は、手作り食やおやつを加える前に担当の獣医師へ相談します。

参考資料

  • 辻本綾子・辻本義和(2026)「イヌの食事におけるビタミンDの定量分析」『ペット栄養学会誌』29巻Suppl号、suppl_47-suppl_48
  • 農林水産省「ペットフードの安全関係(ペットフード安全法)」
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