不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」によると、首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)の賃貸物件のうち、ペット可物件が占める割合は、2022年の20.8%から2026年(1-7月)には30.0%に上昇しました。首都圏のペット可物件は直近5年間で継続的な増加傾向にあり、ペットと暮らせる住まいの裾野は着実に広がってきています。
ペットの阻害要因と言われてきた住まいの選択が転換期を迎えています。

目次
都県別でも増加傾向にあり、東京都は最も高い35.4%

各都県別で見ても全てで右肩上がりの傾向となっており、最も割合が高いのは東京都で、35.4%(3件に1件)となっています。また、埼玉県では2022年の8.3%から2026年(1-7月)の18.8%となっており、2倍以上に拡大しています。
検索時の必須条件で「ペット相談可」は上位

LIFULL HOME’Sには、賃貸物件の検索条件を「できれば」と「必須」で優先順位づけをして検索できる機能「できれば検索」があります。ユーザーが必須条件にした項目をランキングした「住まい探しの絶対条件ランキング2026」では、「ペット相談可」は「2階以上(6位)」や「洗面所独立(7位)」などを抑えて5位にランクインしており、ニーズの高さがうかがえます。
ペット可物件の賃料は相場より高い傾向

選択肢が広がる一方で、ペット可物件はそれ以外の物件と比較して平均賃料が高く設定される傾向にあることも分かっています。2026年(1-7月)時点の平均賃料差は、東京都で+39,682円、神奈川県で+24,520円、千葉県で+16,971円、埼玉県で+19,713円という結果になりました。
居住エリアによって賃料差にバラつきがあるため、自身の予算やライフスタイルなどに合わせ、優先順位を決めたうえで幅広いエリア・物件から住まい探しをすることが重要です。
ペットと安心して暮らせる社会へ
LIFULL HOME’Sは、ペットと人との住まいのハードルをなくし、家族として安心して暮らせる社会をつくることを目指しており、「キーワード検索」や「#(タグ)検索」で「大型犬」「中型犬」「小型犬」「猫」「多頭飼い」と細かな条件で検索ができるようになっていて、飼い主目線で物件を探すことができます。
LIFULL HOME’S総研 フェロー 中山登志朗のコメント
コンパニオンアニマルとして多くの世帯に欠かせない条件になりつつある“ペット可賃貸”住宅

少子化・高齢化と共に核家族化が進み、単身世帯や少人数世帯が増加する傾向が顕著です。1世帯あたりの平均人員は2.10人まで減少しており、なかでも単身世帯は2025年国勢調査の速報値で、集計開始以来初めて40%を超えました。若年層だけでなく高齢単身者も増加しており、社会で孤立しないためにも、ペットは人と一緒に生活する仲間「コンパニオンアニマル」として再定義されています。賃貸住宅についても“ペット可”であることは、特に人口集積が進む都市圏において必要不可欠な生活条件となりつつあります。
賃貸住宅ではペットを飼うことのハードルが決して低くなく、“ペット可”と表示されている賃貸住宅でも、実際には“ペットを飼っても良いか相談可”という意味で入居時のチェックが必須ですし、例えば複数のペットを飼うことや大型犬を飼うことは原則としてNG、また猛禽類や爬虫類も許可が出ることはまずありませんでした。その理由は近隣トラブルの回避です。賃貸住宅のオーナーや管理会社が最も回避したいのが、居住者同士や近隣住民とのトラブルですが、その原因となりやすいのが騒音や臭気であり、ペットは“トラブルの素”になることが多いため、ペット可の物件であっても小型犬一匹なら、猫だけならOKと制限が加えられていました。
それが昨今の都市圏を中心とした賃料高騰で、オーナーサイドには賃料引き上げに際して物件を差別化する必要が生まれ、ユーザーサイドにも高い賃料を負担するのだからペットを飼うことを認めて欲しいという欲求が顕在化した結果、双方にペットを介したWin-Winの関係が成立したことになります。
時代はさらに変化して、“ペット可賃貸”だけでなく、散歩用の足洗い場や鎖場が用意され、ペットショップや獣医がテナントとして入居するなどの“ペット共生型賃貸住宅”の供給もあります。もちろん居住者同士マナーを守って近隣住民にも迷惑をかけないという姿勢は大切ですが、地域住民が互いに楽しく快適に生活するための仕組みとして定着し、ペットと一緒に賃貸住宅で生活することがごく自然なことになっていくと思われます。
参照元:PR TIMES
執筆:equall編集部
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