- 360人の調査では、食品に比べ人用医薬品などの危険性の認知が低かった
- 薬・花束・洗剤は「高い所」より、猫が開けられない場所にしまう
- 特にユリ類の花束は、種類が分からなければ室内に持ち込む前に確認する
- 接触や誤食が疑われたら、製品情報を控えて動物病院へ早く相談する
飼い主調査で見えた「知識の差」
2025年に行われたオンライン調査では、猫の飼い主360人に、家庭内の有害物質について尋ねました。各年代を同数ずつ集めた調査で、全国の飼い主全体の認知率を推定したものではありません。また、実際の中毒事故件数を調べた研究でもありません。
| 調査で尋ねたもの | 危険性を認識していた割合 |
|---|---|
| ネギ類 | 74.2% |
| ユリ科植物 | 59.7% |
| 洗濯用洗剤・柔軟剤 | 39.2% |
| アセトアミノフェン | 28.1% |
| 非ステロイド性抗炎症薬 | 27.8% |
「知られていないものほど事故が多い」という意味ではありません。読み取れるのは、家庭内を点検する際に食品だけを見て終わらないほうがよい、ということです。調査では、ユリの危険性をよく知る人ほど室内に花を飾らないなどの対策を取る傾向もありましたが、知識が行動を変えたとまでは証明していません。
家の中で先に確認したい3か所
「棚の上なら安全」とは限りません。猫が登れる棚か、扉が確実に閉まるか、来客のバッグや花束を一時的に置く場所はどこかまで考えると、日常の抜けを減らせます。
誤食・接触が疑われたら
猫が薬や植物を口にした、あるいはユリ類の花粉や花瓶の水に触れた可能性がある場合は、症状が出るのを待たずに動物病院へ相談してください。製品名、成分、量、時刻、植物の種類を分かる範囲で伝え、容器や写真を持参します。家庭で吐かせるなどの処置は自己判断で行わず、獣医師の指示に従ってください。
今日できることは、薬の保管場所を閉じる、花の種類を確認する、洗剤のキャップを片付ける、夜間診療先の連絡方法を控える、の4点です。危険なものをすべて暗記するより、家族が同じ手順で管理できる状態を作りましょう。
参考資料
- 「猫の飼い主における有害物質リスク認識と家庭内管理:薬剤師の支援的役割の検討」『アプライド・セラピューティクス』20巻、54–65頁、2025年。
- Merck Veterinary Manual「Houseplants and Ornamentals Toxic to Animals」「Toxicoses From Human Analgesics in Animals」




































